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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

ベンチャー起業家とベンチャー・キャピタリスト

2005.07.12

グローバル化の先駆者がここに!

帆船の起源は古く、紀元前数千年の昔に遡る。本格的な航洋帆船の出現は十五世紀になってからで、チョードこの時期の本格的な帆船の技術が進み、彼の探検航海に間に合ったと言うことになります。

その名は、コロンブス。
ジェームズ・クックは船長としては地味で自分のミッションを明確に達成するタイプですが、コロンブスは今で言う起業家でした。それも飛び切りグローバルな先駆者として有名です。

今日は五百年も前に地球規模でビジネスを考えていた男の話です。

1492年8月3日、金曜日、日の出30分前、サンタ・マリア号、ピンタ号、ニーニャ号の三隻はスペインのパロスの岸を離れます。第一回の探検です。旗艦のサンタ・マリア号の大きさや船型、帆装などについて正確な資料が残されて居ませんのでよくわかりません。でも、三本マストで、中央にある一番高いメインマストには聖十字を描いた大きなメインスルをかけ、船首よりの低いフォアマストには小型のフォースル、船尾のミズンマストには三角形のラティーン・ミズンスルであった言われています。この一番大きいサンタ・マリア号でさえ100トンしかありません。僚艦のピンタ号とニーニャ号に至っては、わずか数十トンに過ぎず、その帆走速力は数ノットという、ちまちまと走る到底現在の常識では想像できない粗末な船団です。こんなのでよくぞ、大西洋を渡ったなぁという感じです。 海図もレーダーもなしに。コロンブスはだだ、ひとつだけ大きな改良をしています。それは、三隻ともスペイン出航からカナリア諸島を出るまでに帆装を横帆に改良装備しました。これで操船がぐっと楽になります。この改良でサンタ・マリア号は近代的な帆装形式に近い、三本マストに横帆と縦帆を組み合わせた形式になりました。これは画期的なことです。この船が初期の全装帆船だと言われています。後々、僕が語りたいクリッパー・シップの原型です。

彼は計四回の大航海を経験しますが、この第一回の新大陸発見という歴史に残る偉業も構想に約十年の歳月をかけています。とにかく彼は「マスタープラン」を持っていました。
提案先は国王という投資家です。最初はポルトガル王ジョアン二世、次に隣国カスティーリャのイザベル女王とフェナンド国王、そして、イギリス王、フランス王と手当たり次第お金を持っていそうな王族に提案活動をします。それも家族総出で事に当たります。第一回のプレゼン(航海計画)から数年間を費やして繰り返し繰り返し、提案活動を行っています。もちろん審査する国王側も専門委員会の審議を重ねます。所謂、ベンチャー・キャピタルの投資委員会です。今と全く同じなんです。そして、九年目にしてやっとこ、カスティーリャのイザベル女王とフェナンド国王の王室の審査を勝ち取るのですが、出資契約はそうとう強気の契約内容にしています。この辺はすごい。自分の取り分も権利もきちんと明記しています。彼は名声が欲しかった訳でもなく、カトリックの布教意識に燃えたのでもなく、王室という投資家に対して、彼の事業計画を買い取ってもらったと言うことです。
そのマスタープランとは、有名な「インディアス事業計画書」です。彼はこの事業への出資者及び共同事業者を十年間探し続けたのです。
事業の内容はインディアスの島々と特に黄金の島ジパングを探して、一大貿易ルートを構築し、交易の独政権を得るというものです。もちろん探した島は自分の物、土着民は全て自分の奴隷という特典がありますが。しかし、実際は多くの時化に遭遇、沈没、座礁、乗組員の反乱等に会いながら、見つけたのはカリブ海周辺と中央アメリカと南アメリカの一部を発見することで終了しています。ケープまで行けなかったのです。ケープを回り切るのはまだまだ先の話です。事業設立後、毎年いい結果が出ませんと、出資者であるカスティーリャ王室の発言力が高まって来ます。当然ですね。これは、ベンチャー企業が業績を上げられない場合と酷似しています。もちろん王室にとっても満足いくものでは無かったので、最後にはコロンブス・チームに対して王室は特命捜査官を送るまでになってしまいます。

彼は十年を費やして壮大な事業計画をベンチャー・キャピタリストに提案し、資金の獲得を得ましたが、王室が期待した十分なリターンは得られませんでした。
それがベンチャー企業とベンチャー・キャピタリストのキワドイ関係なのでしょうか?

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