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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

直感

2007.10.11

直感という感性

当社の主力ソフトウェア製品に「biz-Stream」というミドルウェア製品があります。
当然のことながら、この製品の戦略会議を月に数度は行います。
それは、製品や戦略の賞味期限が非常に短縮化しつつある現在の状況では、特にこのエリアのビジネス・シーンほど「スピードアップ」が製品の可否を有する死活問題になっているからです。
ですが、
経営者の意思決定は、全てといっていいほど単純なものは無く、一般的に複雑で前例の無いことのほうが多いはずです。と、思っています。
その多くの経営判断の要素の中で「直感」という「感性」はとても重要と思っています。

さて、
新世界の発見者であるコロンブスはどの様に「直感」という「感性」を活用して、歴史始まって以来の快挙を成し遂げたのでしょう。
その偉業の価値は地球規模的にも、もっとも遠い地域の発見であったからです。
彼は極めて信仰心が篤く、「直感」を重んじ、科学を尊重し、情熱もひと一倍で且つ、
「美しい」ものを求め、「新しいもの」を求める知識欲も旺盛だったようです。
それにジェノヴァ人です。
この「ジェノヴァ人」というのがキーワードかも知れません。
そういえば、キャップテン・クックも「直感を重んじ、科学を尊重し、情熱もひと一倍で且つ、知識欲も旺盛」といわれています。信仰心はちょっと分かりません。
話を戻して「ジェノヴァ人」についてですが、
ベニスの商人に代表される「ベェネツィア人」でもく、ピサの斜塔で有名な「ピサ人」でもなく、ナポリ湾を有する「アマルフィ人」でもなく、「ジェノヴァ人」というところに意味があるようです。
「ジェノヴァ」「ピサ」「ベェネツィア」に「アマルフィ」を加えた四都市が、「四つの海の共和国」いう名で、歴史上9世紀から15世紀末まで呼ばれていました。
近代にイタリアと言う名で呼ばれる「四つの海の共和国」はその地域的環境や文化の醸成の仕方でまったく気質の異なる民族になってしまいました。結果的には「異能の人種」を作り出したともいえます。

ベェネツィアは「ベェネツィア共和国」でご存知の通り、この中世の時代で国家に対する忠誠心、言ってしまえば「共同体意識」が存在したという点で例外に属すると言われていますが、それに反してコロンブス〔伊では(クリストフォロ・コロンポ)と呼ばれています〕を作り出した「ジェノヴァ人」はまさに個人主義の塊でした。現代のビジネスマンそのものとう感じがします。
彼らは各自その才能を自分勝手に思う存分発揮する文化を持つ人種だったようです。

現代人の評価でも当時の「ジェノヴァ人」はビジネスにしても船乗りにしても、天才的というのが共通概念です。

さて、
未知の世界に突き進んで行く時に忘れてならないのが、「羅針盤」です。
勿論、コロンブスはいくつかの羅針盤をサンタ・マリア号に持ち込んでいます。

羅針盤の発明地は支那といわれています。そこからアラビア人が購入し、アマルフィの商人の手に渡り、初めてヨーロッパにもたらされたと伝えられています。
当時は砂漠を旅することは海の上を航海することと同じであったために、目印の無い砂漠では当然羅針盤は必需品となった訳です。
遠くメッカに巡業する回教徒は改良に改良を重ねた小型携帯羅針盤を使っていたと歴史書に書かれています。
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のキャプテン・ジャック・スパロウがいつもポケットから取り出すへんてこな小型羅針盤を思い出してください。
あれです。
今ではハイテクの船舶も航空機も車もジャイロとGPSをフル装備したメカの塊りを搭載していますが、当時はとてもシンプルな羅針盤でした。

そして、このアラビア製羅針盤は、
ヨーロッパにもたらされ、それをイタリア人が改良ら改良を加え、今度は逆の商流でアラビアに流れていったそうです。きっと回教徒は重宝したことでしょう。

コロンブスの航海計画は非常に少ない情報のためその計画は「とてもシンプル」でした。この企画書は後年「インディアス事業(エンプレサ)」と呼ばれた新規事業開発案です。
それはこうです。
北大西洋のこのシーズンに吹く強い北風に乗って南に進路をとり、カナリア諸島まで行く。
そこから右に直角に折れ、ひたすら走る。
カナリア諸島から「ぴゅ~と」真西に行けば「日本」にぶつかる。
距離の間違いはありましたが、基本的にはこれだけです。

さて、我々の現在の経営判断はどうでしょう。
もちろん、コロンブスの様にシンプルには行きません。
常に「複雑」で過去に「経験」がない状況下が一般的と思います。
特にIT業界の状況は殆どこの状況下といったほうが正しいと思いますが。。。
判断材料をかき集めて、良く分析し、ロジカルに答えを出しても、
過去の経験とこれからの事が一本の線で繋がっていない訳ですから、
そこには「不安材料がいっぱいある」訳です。
そこを判断するにはどうするかです。

なので、
コロンブスが取った「経験、直感、情熱」と今、持っている武器を携えて「望むままの感性」に委ねる。
と、ちょっと乱暴ですがどうせ「正解」は無いのだから。
だからこそ、取った戦略を自分なりの「正解」に育てていく。
ここを出来るか出来ないかで、「正解」が「不正解」に変わってしまいます。
というのが企画から第一回の航海までに10年の歳月を費やしても、
なお諦めないコロンブスの「情熱」を見習いたいものです。

ただひとつ。
忘れてならないことがあります。
クリストフォロ・コロンポは二十代のほぼ10年間を地図の設計と作成を本業にしています。
そして、三十代の半ばには当時最高峰の技術を持っていたポルトガル商船のキャプテンに昇格しています。
キャプテンとして彼は最初の航海で北極圏から赤道までと、
エーゲ海から東のアソーレス諸島(サンタ・マリア島がある大西洋の諸島)まで航海しその手腕を船主より認められています。

「経験、直感、情熱」は魅力的なキーワードですが、実はそのベースは「地道な準備」が必要という教訓でしょう。
本当に見習いたい基準はここにあり。

追伸
ありがたいことに多くの方々よりblogの再開を示唆されました。日々実務が多くなる中でCuttySarkの更新は気持ちの余裕を持つ上で必要と感じ、再開しました。激励を頂いた方々にこの紙面にて御礼申し上げます。

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