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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

地球の大きさと郵政民営化

2005.08.29

現代の僕らは手っ取り早い通信手段として携帯電話を手放せない。また別な便利さを認めているがe-Mailです。これもとっても魅力的な手段です。そしてやはりインターネットですね。「ワット以来の産業革命」には100年後の人々が時代を振り返ってきっとこの時代のデジタル革命のことを「なんとかの考察」とか言って話題にするでしょう。それくらいの革命がここ数年間続いています。極端に言えば世界中コミュニケーション出来ない場所は存在しないところまで来ています。地球はとても小さな存在になりました。今を生きている凡人の我々にはなかなかこのパラダイムシフトが掴みにくいと思れますが。
さて、小泉さんの掲げる「閣議決定」での「郵政民営化の基本方針」がありますが、基本的には明治以来の延々と続いている国益組織を大改革すると言うものですね。郵政民営化によって国民に大きな利益をもたらすことも謳っています。眼目は「郵政公社の4機能」の取り扱いと「郵便貯金の膨大な資金」の活用方法を活性化させるという様なことと認識しています。
以前のブログでも書きましたがマゼランは地球は「丸い」事を多大な犠牲を払って三年かかって証明しました。マゼランに続き80年後のドレーク船長も地球を一周しました。でも三年かかっています。〔散々略奪をしながら〕その後著しく造船術、操船術、気象学等々飛躍的に発展しましたが、「地球の大きさ」は殆ど変わりませんでした。まだまだ大きかったのです。

地球が「平ら」から「丸い」に変わり「ほんのちょっぴり小さく」なったのは、一つは大航海時代のイエズス会などの大教団の資金と権力と強い意志であり、もう一つは、ビジネス志向のオランダやイギリスの東インド会社や国家プロジェクトとしての巨大な組織を背景とした東西の交流〔占領・搾取〕です。この初歩的なグローバリズムを「小さく」「小さく」して行った最大の功績は実は「郵政事業の民営企業への委託」と「膨大な補助金制度」でした。郵便物は軽くて高価な荷物なのです。ただしこの頃の郵便事情はとんでもない時間を要しました。

ラッセル・クロウ扮するジャック・オーブリー船長が活躍する「マスター・アンド・コマンダー」という映画がありましたね。(僕はこの映画が好きでDVDを知人に借りて、その知人以上に克明に見ています。)英国海軍サプライズ号でフランスのアケロン号を捕捉・拿捕するストーリーですが、映画の中盤に南国の島に寄港します。そこで「郵便物」を島の部族長に託すシーンが出てきますが、あの手紙が本国の英国に着くまでに1.5年から2年を有します東西の交流スピードはこんな程度でした。

ポルトガルから喜望峰を回る東廻りの航路をヴァスコ・ダ・ガマが開設しますが、スペインの東インド会社との実際の「お手紙の文通」には風待ち等を考慮するとざっと二年近くを要しています。蒸気船が帆船に変わる頃たくさんの船会社による新航路の開設ラッシュが始まりました。しかし、海運国と言われ民間企業が多く排出した英国でも蒸気船による船会社はその殆どは赤字か倒産しています。米国も事情は同様です。要は事業性(採算性)の問題です。誰も取り組んだこのない世界に投資家が投機的に事業を興す。造船術(最大の問題は外輪船と石炭の積載量)の未発達で船会社は1860年代まで苦難の時代が続きます。これを救い飛躍的に発展させたのが「郵政事業の民営企業への委託」と「膨大な補助金制度」でした。この時期英国も米国もこの重要法案を閣議決定するのです。その事が海運事業の大発展に繋がって行きます。本当にその時代にマッチした施策を的確に国という巨大な組織で決断すると大きな「流れ」が出来るようです。各事業会社はその国の中心都市から少しずつ遠くへ航路を挑戦的に開設して行きます。そして分断された航路が最後に一本の線となり世界を一つにさせました。一つの歴史を作りました。素晴らしい出来事です。

最後に一つのエピソードを。
南北戦争が終結した翌年の1866年の夏にコフィンは妻とともに英国キュナード社のペルシャ号でニューヨークを立ち、東廻りで途中日本にも寄港し、二年と五ヶ月を要して元のニューヨークへたどり着きました。今からたったの140年前のことです。それでも二年半の歳月です。コフィンはジャーナリストらしく、新設されたアメリカ横断鉄道やスエズ運河をこの目で見たいという見聞の為だけでした。お金もあったのでしょう。この世界一周の著書もあります。彼はゆっくりと見聞を広げながら、婦人と一緒に小さくなった地球の一周旅行を果たしました。 (チャールズ・カールトン・コフィン/南北戦争従軍記者/ボストン在住)

僕らも知らず知らずその過渡期の真っ只中に今を生きています。

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