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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

カティ・サーク

2006.05.05

水平線の彼方へ

地表の七割を占める「海の世界」の開拓は当然ながら陸地との深い絆をゆくっりと手繰りながら進んでいくようなものです。よちよち赤ちゃんが壁伝いに歩くような覚束ない足取りそのものです。
かって「七つの海」は地中海、黒海、アドリア海、カスピ海、紅海、ペルシャ湾、インド洋の一部でした。僕らが現代認識している「大西洋や太平洋や南極そして北極」などは想像すらしていない世界です。

船乗り達が目標を持たずに水平線を越えるには「勇気と経験」の積み重ねが必要であり、そこには到底計り知れない苦難があった事と思います。
そして長く世代を超えた試行錯誤の積み重ねによって「一定の仮説」が出来上がっていく事になりました。
潮流や風向きの連鎖の記憶を古い船乗りから新しい船乗りへ延々と引き継がれ、そして徐々に航路も確定していきます。
島々の分布、目印になる地形等々多くの情報が組み合わされ、より海域の世界が広がっていきました。
航海術とは基本的に「船を地球上のある地点から目的とするある地点へ、安全かつ能率的に航行させる」技術です。そこにはまず自船の位置を知らなければなりません。
そして、次に目的地の地点へ効率的な幾何学的「移動」の方法を求める必要があります。
極端に言えば、
自船の位置と言う「」を求め、
目的とする地点へ到達するめたの「」を求める事、
これが航海術の根本となります。


〔カティ・サークの船首付近・一部フィギアヘッドが見える〕

1859年の着工から10年を費やし1869年11月17日スエズ運河が開通しました。カティ・サークはその六日後の11月22日の月曜日の午後進水しました。既に世の中は汽船を中心とした輸送手段へ変改しようとしている矢先でした。カティ・サークの進水は「時代錯誤」と陰で皮肉られる出来事でした。
この運河の開通により、アジアからアフリカ大陸の喜望峰を周回する必要がなくなり一挙に5000海里も短縮されました。その上、スエズ運河を通れるのは汽船に限られていました。
ついでに、
スエズ運河の開通後は当初フランスとエジプトの共同所有とされていましたが、対外債務を抱えたエジプトは運河管理会社の株式をイギリスに売り渡すことを余儀なくされ、1882年には運河を保護することを理由にイギリス軍の駐留が始まりました。その後実質的にイギリスがスエズ運河を支配することになりました。そして、1967年の第3次中東戦争以後、スエズ運河は長い間閉鎖され、再開されたのは1975年6月のことです。


〔カティ・サークの陀輪付近〕

フェニキア人は船底にキール〔竜骨〕を採用した初めての民族と言われています。船底の漏洩を防ぐために木と木の間にはタール瀝青〔レキセイ:アスファルト〕を詰めて、外洋を航行できる堅牢な構造船を完成させました。このタールや瀝青も彼らが始めてとされています。彼らはレバノン地方から切り出されたレバノン杉エジプトまで運ぶビジネスをしていたと言われています。レバノン杉は材質が緻密で真っ直ぐな木目を持ち磨けば磨くほど艶を発する腐食性の強い木材です。勿論造船材にも使用されています。高額商品という訳です。エジプトの神殿建築には必要な木材であるため商いはフェニキア人に有利に取引が出来たそうです。

彼らの航海技術は既に「こぐま座」を利用した「夜間航法」を発見していました。こぐま座は北半球では1年中見ることができます。ご存知のこぐまの「しっぽ」にあたる「北極星〔α星のポラリス〕」が有名です。ちょっとそれますが隣におんなじ形をした「おおくま座」がありす。こぐまに比べおおくまはかなり大きいです。日本では「北斗七星」と呼ばれる7つの星の事です。昔から「ひしゃく」と「小びしゃく」と対で呼ばれています。北極星は現在では二重星である事を知られてますが、勿論当時は一つの星として認識していました。
古代人の船乗りたちは夜間航法の時、この「動かざる北極星」によって方位を定め、天の北極がここにあると認識していた様です。
「バルカ家の家」を意味するバルセロナ
「商館」を意味するマラガ
「囲い、城壁」を意味するカディス
「素晴らしい港」を意味するリスボンなどなど、
フェニキア語の地名を持つ港がカルタゴの交易圏を支えました。


■文中説明
 □歴青材:石油の蒸留残留物のアスファルトや、石油から得られるタールや石油由来の乳剤で、
道路 舗装用材料・防水剤・防腐剤・接着剤などに用いる。

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