Brainsellers.com

『一文無しになってもやる!』

三木谷さんはTV放送で「８８０億円も投資した。悠長なことも言っていられない。」といい、いくつかの番組に相次いで出演し、「一文無しになってもやる」「日本を変えたい」と力説したとのこと。アナリストが分析するように「世論を味方にしてＴＢＳに短期決着」を迫る狙いでしょうか。 決着を急ぐのは、長期化で借金だけ増える事態を避けるためだと云われていますが、当然長期化策も織り込み済みだと思います。そんなに短絡的な事ではないでしょう。今回一連の投資は過去最大の案件でずか、資金の大半は金融機関からの借入金だそうです。その辺が市場の短期決戦の論点でしょう。2005年６月期の連結長期借入金は約１５８０億円で、売上高の約４．４倍になり、市場では財務体質悪化を懸念する声もある様ですが、彼はきっと、ここまできたら「追加資金」を勿論「想定内の事」として組むでしょう。いや、既にシンジケートの組閣は終わっていると思います。

ここに、思い通りに「追加ファンド」をローンチした人がいます。
昨日に引き続き「クリストファー・コロンブス」の話です。
コロンブスは１０年も費やし、やっと獲得した２００万マラベティを超効果的に活用し第一回の航海を成功〔??!!〕させた。このプロジェクトは２２５日間の云わばパイロット・プロジェクトです。カスティーリャ王国はミニマム・プランのファンドを組んだに過ぎません。でも、コロンブスには他に選択の余地はなかったのです。
では、彼はこのパイロット・プロジェクトで何を得たのでしょうか?
国王の新書を携え「王のなかの王・グラン・カン」〔マルコ・ポールの東方見聞録でのインドの地方の王と言われている〕には遂に謁見出来ないまま終わり、また、「黄金の国・ジパング」の確実な「これだ」という証拠もないまま、とは言え「とりあえずアジアへの道」は確実に切り開きました。といった程度です。でも、それだけでも当時のヨーロッパ人にとっては画期的な新発見であることに変わりありません。でした。
実際の成果は小さくとも「彼」はそれを最大限に活用します。

この新大陸発見は海外志向のポルトガルをいたく刺激しました。大洋に進出し南下政策を志向しいていたポルトガルとカスティーリャ王国との緊張はかなりなものです。そこで両国を取り持って満足するという、あのばかばかしい「トルデシージャス条約」の取り決めがなされました。ご存知の、この両国で地球を半分ずつ征服する権利を当時の教皇ユリウス二世が承認するというあの条約です。勿論大真面目に。

ともかく「マスタープラン」通りに事が運んでいるので、追加ファンドは巨額です。みんな欲に目がくらんでいます。僅か１年前は三隻の小型船を調達するのに四苦八苦していたのに、第二回航海は１７隻の船団です。クルーは総勢１５００名です。一つはヨーロッパ中に「インド発見」のニュースが流れた事と、エスパニョーラ島に在留させた先発隊が既に「黄金の国・ジパング」の金や香料を好きなだけ手に入れた様だと言うデマが人々を狂気にしました。彼には実現するにはその気配さえありませんが「利権と出資権」と「提督〔総司令官〕」という大きな力が集中していました。彼の「勘違い」以外はこの時点では順調でした。

しかし、この追加ファンドの最大の目的は、プランではなく「実業」なのです。
第一回の航海でインド〔?〕への航路が既に開設されたので「サンタ・フェ協約」の重要課題「インディアス事業」の本格的開始のための航海なのです。ご存知の様にこの航海をもって後世の学者はスペインの植民地政策の始まりと見る向きがあるのも事実である。結果的にそうなったのだから。しかしこうした事実とは別に彼が実業家としてマスタープランに描いた「インディアス事業」は間違いなく当時誰も実行しようとしなかった大洋間の交易事業でした。
さて、「実施」ベースの事業はその後どうなるのでしょうか?
ぜひ、三木谷さんには「放送とNET」の融合というマスタープランを具現化してほしいと念じます。コロンブスと違い実業には定評のある彼の事ですから。

ブレインセラーズ・ドットコム株式会社
PDF電子帳票作成システム biz-Stream
リッチクライアント FacerLite
ブレインセラーズ・ドットコム株式会社のセミナー情報