BrainSellers.com

Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

かねこ・はじめの六本木ピットイン

2005.08.20

かねこはじめさんの「六本木ピットイン」に誘われて。

もう、三十年以上も前に「新宿のピットン」に初めて行ったときの事をはっきり覚えています。と言いたいところですが、鮮明に覚えている部分と怪しい記憶も多々あります。僕は当時14歳。その頃夕刻に毎日ラジオを聴いていました。TVよりもラジオの生活でした。司会は大橋巨泉です。まだ大橋さんが三十代の後半だったと思います。昔のジャズ・ファンなら彼の元夫人がジャズ・シンガーの「マーサ三宅」だったことは良く知られています。確かお嬢さんがいて、「大橋」を名乗っていたはず。大橋さんは学生時代からのジャズ研で磨いた知識を十分にその番組で発揮していました。相当なジャズ好きでしたね。そのラジオのタイトルはもう思い出せませんがバークレーから帰国したばかりの「渡辺貞夫」を中心に置いた番組でした。中学生の僕が「バークレー帰りのナベサダ」を聴きまくっていた事〔彼は本当に吹きまくっていたのです。キョウレツでした。〕は今思うととても「生意気」な事だったなぁと感じます。あのサワノジャズの澤野由明さんのメッセージを聞くまでは。彼曰く「ジヤズは押し付けるものでも、押し付けられるものでもありません。ジャズは形式でなく、「心で感じるもの」。ジャズを知るためには、ただそっと耳を傾けるだけで良いのです。本当にいいジャズは初心者にも、ずっと何年もジャズを聴いて来た人にも同様に心に響くはず。」なのですから。たった30分の番組でしたが毎日聴いて興奮していました。相当変わっていたと思われます。きっとその延長線がはじめての「ピットイン」だったのでしょう。当時を思い出すと大橋さんの他にもう一人、とても魅力的なジャズ評論家を覚えています。声に魅力があり、その知識の幅にも説明の仕方も生真面目さと真摯さを感じられずにいられない位重厚な解説者でした。口調がやさしく、その響きが今でも頭の芯に残っています。
今は亡き「油井正一」さんです。

つい最近ジャズをとても愛している知人に出会いました。その知人が僕のブログで「今夜の歌姫は迫力満点!」を読んで「どうしても聴いて」と僕に一枚のCDを貸してくれました。こがまた飛び切りいいジャズ・ボーカルでした。ながらながらの回数ですが50回以上聞き込んで、全曲雰囲気と感じを覚えこんでしまいました。このCDを貸してくれた知人に感謝!!
次回僕のジャズ師匠と一緒にB&Sへ越知順子を聞きに行きます。その師匠ですが最近とんと音沙汰ありません。仕事に忙殺! 一緒に楽しめる夜はいつになる事やら。
Junko Ochi 〔EXPOSURE with Keiichi Ishibashi〕
P1000410.JPG

昨日手に入れたサワノジャズの新しいCD
P1000412.JPG


◆油井正一(ゆいしょういち)
大正7年8月15日生まれ。戦前よりジャズ評論を手がけるかたわら、ジャズ番組のDJ、司会等々多方面に渡り活躍。著書、編書には「ジャズの歴史物語」(スイングジャーナル社)、「ディキシーランド・ジャズ入門」(荒地出版社)、「ジャズの歴史」(東京創元社)、「モダン・ジャズ入門」(荒地出版社)、「奇妙な果実」(共訳、晶文社)、「新版ジャズ」(訳、誠文堂新光社)などがある。

 

Copyright(c) BrainSellers.com Corp. All rights reserved.