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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

投資額14億円

2005.10.23

楽天の対TBS資金は巷の噂では「2000億とも3000億」とも云われています。懐が寂しければこんな博打は打てないでしょう。筆頭株主で経営統合を申し入れた楽天に対し、ネットと放送の融合など、事業面で提携する可能性について、その裏付けを求める文書を週明けにも送付する方針を明らかにしています。首脳陣は週末一睡も出来ないほど多忙でしょう。この両社の交渉は事実上アベッド〔前進〕ですね。

さて、「クリストファー・コロンブス」が第一回で新大陸を発見した時に乗船していた旗艦は「サンタ・マリア号」です。この船を復元し当時のコースで航海したいという「夢」の様な構想を抱いたグループいました。そして復元された「サンタ・マリア号」はなんと総工費14億円でした。

彼の第一回の航海の資金調達計画は二回も却下された後、殆ど奇跡的にカスティーリャ両王のうち、イサベル王女が彼女の側近の示唆により逆転・承認となった事を以前のブログで書きました。コロンブスは殆ど蓄えはなかったようですのでイサベル女王の投資額の他に資金を集めなければなりませんでした。そして彼はそれをパロスで行いました。そのパロスの船主であり船長であり、実業家の「ピンソン兄弟」に依頼をしました。彼らの持ち船と熟練船員と資金をコロンブスが持っている利権の一部渡す事で協力を得ます。そして確保したのは三隻の小型の帆船です。探検隊の船隊としては言い難い陣容でした。旗艦は「サンタ・マリア号」で仕様が残っていませんので正確には不明だそうですが、100-120積載㌧といわれています。船主は「ファン・デ・ラ・コサ」という人で港町サンタ・マリアを活動拠点にしていたようです。コロンブスとコサは旧知の中で多分彼がコサを口説いたのでしょう。資金は「ピンソン兄弟」がら借受る事で凌ぎ、コサは船長として参加し、クルーも全て彼の同郷の熟練水夫を集めたようです。次が「ピンタ号」で80積載㌧で最後が「ニーニャ号」で60積載㌧でした。ピンタ号のオーナーはパロスの住人で「クリストバール・キンテーロ」という人です。船長はピンソン兄弟の兄の「マルティン」が務めました。自分の持ち船がアサインされた事でしぶしぶ提供したと言うのが実情らしいです。「ニーニャ号」はモゲールの住人「ファン・ニーニョ」の持ち船で、彼は自らセールマスター〔航海長〕として参加しました。全体では90人程度と云う事です。勿論投資家のお目付け役の王室役人と公証人、カーペンター〔船大工〕と外国人数名が乗り込みました。通訳のためです。

せっかく新大陸を発見したのにも関わらず気の緩みと「12月24日」のクリスマス・イブも手伝って「見張りに」少年の見習いセーラーを配置した結果、座礁です。座礁時の対応策は喫水をまず揚げる事です。ですから、すぐに積荷を海に投棄させました。悠長なことは出来ません。船体は座礁すると水平に接地していないためひずみができ、自重で亀裂を生じます。コロンブスは積荷を投棄しても喫水が上がらないので、メインマストを切り倒した様です。最も緊急を要する時に行う方法です。それでも浸水し、結局破棄せざる得ませんでした。

運の悪い事にこの時期ピンソンの指揮する「ピンタ号」とはぐれています。残りのニーニャ号だけでは全員帰国はできません。そこで39名の在留チームが出来上がったのです。「サンタ・マリア号」の材木を取り出し小さな砦を作りました。ナビダー〔クリスマスの意味〕と名づけられた居留地に一年分の食料を置き彼は帰国の途に着くのです。

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〔快走するサンタ・マリア号  現存する資料は少なく想像部分が多い〕

この歴史的航海からちょうど500年目の1992年にこのプロジェクトは実施されました。今から10年以上前のことです。当時の財団法人サンタ・マリア号協会(瀬島龍三会長)が、世界各国が参加するコロンブス500年記念プログラムをふまえ、日本における記念プログラムの一環として、スペイン政府の協力を得て、現存する資料や絵をもとに3年がかりで、「サンタ・マリア号」を復元したとの事です。1991年7月、コロンブスのアメリカ大陸発見500年を記念して復元船サンタ・マリア号がスペイン→日本を航行したのです。これに伴い「コロンブスが目指した港大船渡市」と、500年前「コロンブスがジパングを目指し出航した港パロス・デ・ラ・フロンテラ市」とはこれを機に姉妹都市を提携した事も話題になりました。

復元「サンタ・マリア号」の明細は以下の通り。

建造年月日 1990年4月1日 幅 7.99m
建造地 バルセロナ(スペイン)
深さ 3.11m
満載喫水 2.89m
造船者 ビュデス造船所 船型 3漕パーク型帆船
総トン数 120トン 推進力 四角帆x4
三角帆x1
全長 32.21m
登録長さ 28.57m 最大搭載人数 21人
建造費用 約14億円
船主 (財)サンタ・マリア号協会

 

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