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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

お魚の漁獲量が限界だ~!

2006.01.08

誰もが感じた自然は「無尽蔵」ではない!!

全米科学財団〔NSF〕は慎重さで有名といわれていますが「種の絶滅危惧種」の報告書によると今後20から30年以内に地球上の全生物種の四分の一が永遠に姿を消すと警鐘しています。勿論生物種の絶滅速度は研究者の理論によって相当な時間的開きがありますが、どの研究者も絶滅がかなりの速度で進行しているという事実には異論がないと言うことです。
日本の環境省も「日本の絶滅のおそれのある野生生物」を発表しているようですが、この中に身近な植物の名前が出来ます。既に季節外れですが「秋の七草」という七種類の植物がありますが、この中に「桔梗〔ききょう〕」と「藤袴〔ふじばかま〕」が絶滅の危機にあるそうです。すると「秋の五草」になってしまうのは時間はかからないと聞きました。
これらの「絶滅の危機」の中で「野生魚」が今日のテーマなんです。
魚類に関して言うと「危機」の第一の原因は圧倒的に「生息地の破壊」だそうです。
第二が「乱獲」という事になります。
乱獲で言うと全てのお魚に乱獲しているのでなく「お魚の種類」に偏りがあります。全世界の捕獲量で「特定の10種のお魚」がなんと総捕獲量の3割を占めるということです。そして「特定の10種のお魚のうち7種」がここ数年で限界に達して居るらしい。これは脅威です。
特に日本人気質の「完全漁獲」がその一因でしょうか。また米国やソ連や北欧の食べない魚までを捕ってしまう「過剰漁獲」も要因でしょうか。いずれにしても今後はこれらの「特定の10種のお魚」は捕獲減少傾向になるでしょう。
特に、
■ペルーのカタクチイワシ
■アラスカのスケソウダラ
■日本のカタクチイワシ〔これがとっもい美味しいのです〕
■北東大西洋のアオギス〔関東とで殆ど捕れません〕
■北大西洋のカラフトシシャモ〔日本に大量に輸入されています〕
■大西洋ニシン〔もちろん輸入しています〕  だそうです。
他にも、マサバ、カツオ、タチウオは一部で過剰漁獲されているということです。
僕も含めて日本人は魚が大好きです。取る側で無く食べる側ですが、欲しい人がいるから捕る訳です。
また、
主要原因の「生息地の破壊」については今後予想通り地球の温暖化が進行すれば生態系の混乱や変化によって多くの生き物を絶滅させる事は明白でしょう。
特に自分で移動が出来ない植物やサンゴ礁も温暖化や海水温度や海面上昇によって打撃を蒙る事でしょう。

野生魚の漁獲量が限界に達し、 
養殖の増加で野生魚の減少分を相殺!!

世界の漁獲量は数十年間にわたって増加したのち、「2000年に9,600万トンでピーク」に達したそうですが「2003年には9,000万トン」に減少に転じたそうです。これを一人当たりの漁獲量にすると「1980年代後半の平均17kg」であり、「2003年には14kg」へと減少したそうです。これは過去統計を取り始めた1965年以来で最低の漁獲量だそうです。
国連は1998年に「国際海洋年」を提唱しました。日本は元来海洋国ですが国連より少し前の1996年に「海の日」を祝日とし同時に「海洋法」も新たに制定しています。人と海との関係を「地球環境の保全」という視点から見直そうという「意思」の表れだと感じています。
僕らは「」から多くの恩恵を供与されていますが、その恩恵が「無尽蔵」でない事をここ数十年で思い知りました。
過去50年間で海洋にいる大型の魚類〔哺乳類のクジラも含めて〕の個体数は、驚くべきことに9割も減少していると報告されています。
特に「タラ、マグロ、ヒラメ」といった多くの一般的な食用魚の漁獲量は、船の数やハイテク技術等の投入で努力をしても「半減している」という事実を聞かされるとその事実に驚愕します。
北西太平洋ではアラスカのスケソウダラと日本のイワシの過剰漁獲によって捕獲が困難になり始めると、「日本の漁師さん」は「カタクチイワシ、タチウオ、イカ」に重点を置くようになりました。しかしこれも限りがあるでしょう。先ほどの話ではありませんが「無尽蔵」な生き物は居ないのです。
大物のお魚が取りにくくなるとだんだん小型化します。下へ下へといく訳です。そして捕獲できるのは小魚やクラゲのみになってしまうと警告する科学者もいるそうです。反面、より大型で成長した魚ばかりを捕獲すると、漁網から逃げ出せるほど小さい魚だけが残って繁殖することになり、やがて「捕獲できる魚の平均的なサイズが小さくなる」そうです。
「うぅぅう~。そういわれ見れば~。とっても怖さが身にしみます。」

一つ問題なのは「漁師さん」はたいてい、シーズンや漁具や船舶の構造上、特定のお魚にフォーカスして海に出るのです。しかし「予定していないお魚」も一緒に取れてしまうことがしばしばあります。一説にはその総漁獲量の約8%が廃棄されているらしい。その最も顕著な漁法がトロールです。巨大な漁網で海底をさらい、繊細な生態系を破壊する、エビのトロール漁船は、もっとも無差別で、捕獲したうちの約62%が海に戻されているそうです。当然死んでいるか、死にそうか、そんなところです。

ここまで考えてくると、
政府が海洋資源保護の活動と破壊に同時に関与している事になります。2001年には、日本で漁業に支払われた助成金は、漁獲高の4分の1(魚価ベース)に相当する25億ドルです。これを言い換えると海洋資源の破壊に助成金を使うという見方も出来なくはないということです。
限りあるものを「注意深く管理」しなければ、かつては無限であると考えられていた世界の魚資源も当然の事ながら「限界を体感する」ことになるでしょう。今を生きる事はとても大事な事ですが同様に次世代の人々にとっても大事な事なのです。

■参考・引用 Eco-Economy-Indicators
野生魚の漁獲量が限界養殖の増加で野生魚
(翻訳提供:ワールドウォッチジャパン・http://www.worldwatch-japan.org)
(エコロジーシンフォニー2005年12/19)

 

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