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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

スタンフォードとスティーブ・ジョブス

2005.12.11

シリコン・ヴァレーとスタンフォード大学

先ごろ知人から二週間程度の「音信不通宣言」を頂きました。毎年恒例となっている娘さんとのニューヨークで「クリスマス休暇」を楽しむためです。羨ましくもあり、毎年元気で続けられる知人に対してエールを送りたい気持ちで一杯です。冬のニューヨークではロックフェラーセンターの巨大なクリスマス・ツリーとスケート・リンクを思い浮かべます。ブログを検索すると「この11月1日からロックフェラーセンターの展望台「TOP OF THE ROCK」が20年ぶりにオープン。今、一番話題の観光スポット。 70階にある屋上部分の高さは地上約260メートルにもなるんだそう。セントラルパーク、エンパイアステイトビル、クライスラービル、自由の女神、タイムズスクエア…などマンハッタンのランドマークを見渡せる360度の眺望は他にはない魅力。」とありました。
また、『ロックフェラーセンターはニューヨークの冬の風物詩。映画にも登場したりでおなじみのスケートリンクはすでに10月上旬からオープンしているし、11月30日にはクリスマスツリーの点灯式も行われる。スケートリンクとクリスマスツリーに、この展望台が加わって、ますますこの時期のロックフェラーセンターは観光客で賑わいそう。〔New York物語より引用〕』とも記述があり、知人親子がとても楽しく過ごせる雰囲気は万全の様子です。
ジョン・D・ロックフェラーはセブン・シスターズの基礎を作り稀有なロックフェラー財閥を成し遂げました。この人も魅力的なブログのテーマになりますが今日は西海岸にあるスタンフォード大学の話です。一つ前のブログで「スティーブ・ジョブス(Steve Jobs)」が米国のスタンフォード大学の卒業公演で学生たちに「贈った言葉」をテーマにしまた。
気候のよい西海岸のこの地に「スタンフォード大学」が出来た事が結果的に後の「シリコン・ヴァレー」を生む事になります。それはこの地で沢山のアメリカン・ドリームを生み出した事で世界中の人が当たり前に知るようになりました。「シリコン・ヴァレー」という地名は存在しませんが、少し前まではその「実在」を殆どの人が、ごく普通に受け入れていた節があります。今ではITという特定の企業が所在するかなり広いエリアの総称と理解されるようになりました。。「シリコン・ヴァレー」という地名は60年代にドン・ホフラーいうエンジニアが業界紙「マイクロエレクトロニクス・ニューズ」でこの表現を使ったのが最初と言われています。
かってこの地は見渡す限り果樹園で世界のプルーンの生産量の半分はこの地で作られていたといわれています。プルーン、洋梨、アプリコット、チェリーなどの生産地で米国でも有数の農業地帯として知られていました。この地の主要都市は「サン・マテオ」「サンタ・クルズ」「サンタ・クララ」の三都市ですが、最大面積のサンタ・クララが農業から工業に産業基盤をシフトしたことが大きく変化し始めた要因と言われています。
スティーブ・ジョブスが率いるアップル・コンピューターが最大勢力に育った80年代初めには10万㌈在った果樹園は1万㌈を切っていたと言われています。そしてその「アップル・コンピューター」ですが、スティーブ・ジョブスが果樹園のリンゴの採り入れ仕事から戻って直後に創業したことに由来しています。この事も有名な逸話として先輩から聞かされました。リンゴは栄養価が高いし、形も美しいし、腐りにくいというのが命名の理由だそうです。

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〔iPodは日々進化する〕
昨年iPodが発売され、今年は「iPod shuffle」と「Mac mini」を投入し、相方のSonyを完全に引き離しましたね。そして8月のiTMS Japanのオープンに続いて「iPod nano」「Video iPod」のリリースと相次いでiPodブームです。リアル店舗も主要都市に整備し、ますます独占状態が続いています。

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〔iPodシリーズがずらり勢ぞろい〕

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〔ビデオiPodの日常化には超高性能バッテリー開発が?!〕

シリコン・ヴァレーは果樹園で有名と説明しましたが、19世紀に一度歴史にその名を残しています。それはゴールド・ラッシュです。しかし、黄金の夢は4-5年で絶頂から急速にしぼんで仕舞います。ただゴールド・ラッシュの最初の年が1849年だったので「フォーティ・ナイナーズ」という言葉を生みバスケット・チーム等にその名を残しています。それとドイツ生まれの「リーヴァイス」も大西洋を越えてこの地で「ジーンズ」を生み出し、今では「リーヴァイス=ジーンズ」のブランドを確立しています。
そして、このゴールド・ラッシュ時代に金堀り鉱夫の食料品販売から身を起したのがスタンフォード大創立者の「リーランド・スタンフォード」なのです。リーランド・スタンフォードは次第に事業を拡大し、アメリカ大陸横断鉄道の建設を推進した事業家の一人に数えられるほど成功しました。その後カリフォルニア州知事も努めました。シュワちゃんの大先輩という事になりますね。大学を開校した年には、共和党から合衆国上院議員に当選しています。この大富豪には息子が一人いましたが、大学進学直前の16歳で腸チフスに罹りこの世を去っているそうです。
リーランドはこの息子を非常に可愛がっていたらしく、その思い出を残そうと「大学の寄贈」を思い立ったとの事でした。したがって大学の正式な名称は「リーランド・スタンフォード・ジュニア大学」だそうです。知りませんでしたがいい話です。寄贈の内容は8200㌈の牧場を含む広大な土地です。〔ざっくり3.3㌔平方㍍で日本の農地換算で8,200町ということか!?〕彼は寄贈時にひとつだけ注文を付けました。
それは「土地の売却は認めない」という条件です。
この事が結果的に歴史に残る「シリコン・ヴァレー」という空間を生み出す事になります。その理由はこの次に。

「シリコン・ヴァレー」のシリコンは珪素の事で地球上の岩石や砂の殆どに含まれ、酸素の次に豊富な元素ということになります。後にシリコン・ヴァレーの繁栄の基礎を作り出す「チップの原料」であるシリコンやゲルマニウムなど、地球上に有り余るほど存在しています。これをスタンフォード大学を中心とした超天才たちが錬金術者の様に「魔法」を次から次へと生み出していくのです。

■引用参考■
シリコン・ヴァレー物語・枝川公一著

 

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