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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

メイク・ア・ウィッシュの大野さんに会う

2009.11.03

先日、知人の記念パーティで
       "メイク・ア・ウィッシュ"の大野寿子さんに会いました。


彼女は、重い病気と闘う子供たちの夢をかなえる世界的なボランティア団体の日本の事務局長です。彼女の話を聞いてとても自分の心が静かになり、体の奥から暖かな気持ちが湧き上がってきました。そして、この団体の活動に感動しました。
国内ではすでに、1500人近くの子供たちが、その夢をかなえています。
この団体によって、多くの子供たちが小さいときから思い続けた夢を「いっとき」実現しています。

そして、彼女はこう云いました。
「最後の夢ではありません。」
「夢をかなえることが、
    明日を、今を生きる力となるのです。」


今年の夏までに、昨年の秋に比べると異常高騰があったといいます。
何かと言うと穀物価格です。それも身近な小麦や大豆です。
異常高騰の主犯は投機・投資ファンドマネーの穀物銘柄の商品市場からの引き上げが、原因と言われています。特に、小麦は瞬間的な異常高騰を除けば、10年間で過去最高値とのことです。状況は大豆に加えてお米も同様だそうです。

この穀物銘柄の異常高騰に対して、被害を蒙ったのは、なぜか途上国だそうです。
なぜでしょう。わけが分かりません。
その途上国の中でも、特に被害が甚大なハイチやバングラデッシュでは、
一日一食に追い込まれ、ハイチにいたっては市民の暴動化まで発展しましたとあります。
益々分かりません。

この途上国と穀物銘柄の異常高騰には構造的な関係があります。
影響の大きい途上国は押し並べて農業国です。
農業国である途上国がなぜ飢えるのか? 益々不可解な。。。

仕組みはこうです。
途上国である農業国は、国が貧しいために、資金を世界銀行から借ります。
すると決まって、世界銀行は弁済の為のいろいろな「助言」をします。この助言が裏目に出ます。この助言は、債務を返済する為に自給農業をやめて早期に換金可能な先進国向け農作物への生産のシフトというものです。
途上国である農業国に弁済方法について、いい代替案は持っていないこともその理由です。
換金可能な農作物は何かというと、「バナナや綿花やコーヒー」がそれです。
この換金可能な農作物を生産する代わりに、先進国から主食である小麦や米を輸入するのです。もちろん、この「助言」は作為的とも取れなくもありません。
結果は目に見えていますね。
主食をお金で買うしかない貧しい国々は、10年来最高値の高値の小麦を買わざる得なくなり、助言が本末転倒になってきます。もちろん、高くて買えません。

この先進国の思惑だけで押しつけられた構造的な仕組みは、簡単には脱却できなであろうと言われています。大きな理由のひとつに、債務の重圧があります。
多くの人が明日の糧を得ることにやっきになっている頃、対局の投機・投資ファンド・マネーの人たちは、天文学的な利益を得ることになります。

小麦や米など、穀物類の商品先物市場への投機マネーの額は、年々上昇していることを想像できると思いますが、その資金は異常な上昇です。
10年前の2000年には、「10億ドル」だった資金は、
2007年には「1,750億ドル」と想像を超えた膨張率と額です。
この流れに沿って穀物輸出企業は当然のごとく、大儲けをすることになります。
例えば、
米国最大の穀物企業であるADM社は穀物の貯蔵、輸送、手数料等の収益において、一年間で460億ドルから3,660億という常識を覆す「8倍にもおよぶ」巨大な収益を計上しています。

もちろん、投機・投資マネーを扱う人たちにもリスクはあります。それは先物取引だからです。しかし、現実には債務返済者である途上国は、その構造上の構図から脱却できず、現在も穀物高騰による飢えに苦しんでいるのです。

米国を中心とした自由貿易を標榜するグローバルズムは、より企業統合の寡占化が進み、ひと握りの巨大な企業が利益を独占し、且つ生産から流通も含めて世界をドライブして行くのでしょうか?
想像するととてつもなく怖さを感じます。

"メイク・ア・ウィッシュ"の大野寿子さんは、ご自身の活動を通してこう述べています。

いつも二つのことが引っかかっていると、
ひとつは、
「人生は公平でも公正でもなく矛盾に満ちた道のりだということを思い知らされる中で、人はどうやって与えられた状況に折り合いをつけていくのか」という思いと、
もうひとつは、
「この命を精一杯生きるということはどういうことなのか、どうしたら輝いて生きていけるのか」ということだそうです。

この二つには、答えそのものは必要ないかも知れません。私たちには、永遠も絶対も無いからです。ただ、私たちは、今を生きるために連続して生き続け、それが終わるまで続けなければなりません。ただし、そこには、たくさんの生き方はあるようです。


ぜひ、"メイク・ア・ウィッシュ"の世界を分かりやすく自己体験によって説明している彼女を本を読んでみてください。感動の連続です。
    ダ・ヴィンチブックス メイク・ア・ウィッシュの大野さん」大野寿子著 定価1,238円
彼女曰く、売上げの印税はすべてこの団体に寄付されているそうです。

注1:参考
    「自殺する種子」安田節子著

 

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