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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

ONCE IN A BLUE MOON

2009.07.06

先日出張で韓国のSeoulを訪れました。
東京の天候がグズついている時にSeoulは快晴でした。過去の韓国の出張は移動と訪問で街並みはタクシーの中から眺めるということが多かったのですが、今回は夕食と帰国の土曜日の午前中をほんの少しですが、韓国の文化を味わいました。
韓国の文化については次回に紙面を譲るとして、今回はとても印象深い夕食の話をしたいと思います。
このお店はSeoulの中心の江南(カンナム)の清潭洞(チョンダムドン)にあります。地元の方や海外からの出張者や旅行者が立ち寄るレストランで、とても著名なお店です。
お店の名前は「ONCE IN A BLUE MOON」です。本格的ジャス・ライブを堪能できるお店です。韓国の知人曰く、韓国語では「ワンス・インノ・ブルムン」と言うのだそうです。
私がジャズを好きだと知って日本を発つ前に予約をしたらしい。

私にとってこの"ONCE IN A BLUE MOON"には特別な意味と想いがあります。
勿論、このお店に初めて訪れました。
だぶん、
このお店のオーナーにとってもきっとこの名前は特別なこだわりがあったろうと想像します。
なぜって名前が"ONCE IN A BLUE MOON"ですから。

昔、「気象学」という学問を習った頃、補足的に「天体」「星座」「(こよみ)」に特に興味を持ちました。もともとギリシャ神話が好きだったので天体と星座とカレンダーは密接な関係にあることを知識として知っていたからだと思います。
天体は地球という惑星の自転や公転による軌道上の運行が理解でき、星座は必然的に覚えましたし、暦は地球という規模の中で長い時間をかけて時刻を刻んできました。これに気象を加えると、とても興味深い自然の摂理が理解できます。

BLUE MOONの由来は諸説あります。かなり古い時代からという説やまた別な由来としては、大気中の空気の屈折の関係で青く見える時があり、それを指すという説です。ですが、残念ながらほとんどの人は見た事はないと思いますし、私もありません。
それよりも誰が聞いても納得できる由来があり、私はこの説を好んでいます。
それは、
私たちが知る一年は当然のことながら12回の満月があると認識しています。日本の一年の満月は春夏秋冬それぞれに3回ずつ割り当てられいます。当たり前のように。でも、中学生の理科で実は月の一か月はおよそ29.5日で、太陽年(回帰年)の1ヶ月と少しずれていることを習いました。そのズレがある一定の期間を経ると太陽年の一年は13回の満月を有することになります。春夏秋冬それぞれに、3回ずつ割り当てたある季節に、一つだけ3回でなく4回の満月が現れる事になります。
この4回の満月の3回目に現れる満月を"BLUE MOON"と呼ぶようになったのです。
理になった説とは思いませんか?

そして、このライブハウスの名前である"ONCE IN A BLUE MOON"というは「めったにないこと」という意味で使われています。または、「極めて稀なこと」や「決してあり得ないこと」と理解してもいいのではないかと思います。
その意味では、絶妙な名前だと思います。
やはりオーナーにはこだわりがあるのでしょう。
同伴の韓国の知人は、オーナーはもちろんジャズマニアで、このお店を自ら設計したことを教えてくれました。店内はスタジオをアレンジしたような雰囲気で、一階は禁煙、二回は喫煙と完全に分離し、一階と二階のデザイン・コンセプトは全く異なります。その様に工夫をしているのでしょう。とても洗練され店内でした。
もちろん、その夜もトリオ+ヴォーカルの演奏がありましたが、その評価は差し控えます。

Seoul,江南,清潭洞,"ONCE IN A BLUE MOON"

"BLUE MOON"は月のお話ですが、
太陽にもこれに似たお話があります。

"グリーンフラッシュ"という現象です。

太陽が完全に水平線に沈む直前と、または水平線から昇った直後にほんの一瞬ですがグリーンの光が輝きます。もちろん肉眼で見えます。場所はインド洋です。私の何度かの経験はすべて沈む直前の現象で、昇った直後というのは見ていません。この現象を調べてみると、地球の丸みとプリズムの現象と光の波長の組み合わせであることがわかりました。
私はカメラを趣味としていますが、この現象は一眼レフのプリズムにも似ています。
中学の理科の実験で「ニュートンのプリズム」を思い出してください。あれです。
彼は、太陽光(実は、白色光)をプリズムに通して分光すると、波長の長い順に単色光の赤→橙→黄→緑→青→藍→青紫と連続的に虹のような帯状の単色光が並ぶと。これがスペクトルです。

"BLUE MOON"も"Green flash"も見られる確率が非常に少ないです。
それ故、いずれもの現象も「見た人が幸せになれる」という言い伝えがあります。
さて、確率の高い南の島に"幸せの不思議"を見に行きますか?

 

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