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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

シンドラー・エレベータ

2006.06.20

エレベーターやシッャター」に関する事故が相次いでいますね。

港区の高層マンションで高校生がエレベーターに挟まれて死亡した事故が伝えられた数日後に今度は小学校の1階講堂入り口に設置してある防火シャッターが突然降下し、講堂から廊下に出ようとした小学生の男の子が首を挟まれ意識不明の重体との事でした。
記憶に新しい事故として「六本木ヒルズ」の自動回転ドア事故がありましたね。

シンドラー社製エレベーターのみが事故を起こしている訳では無いと思いますが、確かに他の例よりは頻繁に事故が起きているようです。たまたま特集のようにまとめた記事があったので載せてみます。
■6日午前、広島県呉市坪ノ内町の市営アパートで、シンドラー社製のエレベーターに市内の女性が約45分間にわたって閉じこめられた。 呉市住宅課によると、女性が1階で降りようとしたところ、ドアが開かなかったという。非常ボタンの警報音を聞いた市施設の相談員が同社広島支社に連絡。到着した技術者が扉を開けた。同社は「何らかの衝撃でドア駆動用のベルトが外れた」と説明しているという。

■茨城県日立市の4階建ての県営住宅では昨年7月、母親と子ども2人がシンドラー社製エレベーター内に約1時間閉じ込められた。子どもの一人が「エレベーターに乗りたくない」と恐怖心を抱いたため、家族は12月、市内の別の県営住宅に引っ越したという。

■仙台市の宮城県図書館ではシンドラー社製エレベーター5基がシンドラー製。うち4基が過去3年間で、押しボタンが作動しなくなる、フロアより上で停止するなど10件の問題が発生した。いずれも部品交換や調整作業で解消されたという。

■福岡県久留米市の県青少年科学館では03年5月、親子や高校生ら4人が乗ったシンドラー社製エレベーターが、扉が閉まったまま1階から3階の往復を繰り返すトラブルがあった。 20分後駆けつけたメンテナンス業者が、1階でとまったところで扉を非常解除して救助。19歳の女性が気分が悪くなり、病院で治療を受けた。

■兵庫県西宮市住宅保全グループによると、市営団地で98年6月ごろ、小学生の女児が乗ったシンドラー社製エレベーターが、7階付近から3階付近まで急降下したと自治会から市に届け出があった。女児にけがはなかったが、当時、シンドラー社が点検したという。

朝日新聞が調べたところ、シンドラー社製エレベーターでは、都道府県や市などが把握しているだけで、過去3年間に、閉じこめや誤作動など人が乗っている時の「トラブルが100件以上」報告されている。

三年間に100件はシロウトの目にも異常と理解できます・

一般利用者はエレベーター等の機械を自分の思い通りに動くと信じて操作をします。それは長い歴史の中で「無意識」に信じ込んできました。「信じ込ませてきた」と言った方が正解でしょうか?
機械が安全に活動するには「保守点検」が必須です。特に人命に関わる機械に対する保守点検はその「危険度」により保守点検の密度もインターバルもコストも大きく異なります。
例えば飛行機の保守点検等は非常に厳しいであろうと想像できます。
また、
乗客・乗組員合わせて5000人も乗る豪華客船の保守点検も厳しいであろうと思います。

人間と機械の信頼関係を築いてきたのは保守点検によるものです。機械は必ず故障します。
ですから「安全管理」という概念がとても大事になります。

ここに興味深い一つの数値があります。

国家の「経済成長率」と成長を支える生産を生む作業過程で「命を落とす」人の数です。

去年、中国経済の「成長率は9.9%」でしたが、それに引き換え「12万7千人」が作業中の事故で死亡したとの事です。

例えば中国の一次産業の中核である「炭鉱」についてです。
炭鉱事故が頻発していることについて、「小さい炭鉱で、事故がよく発生する。私たち労働者は、一旦地下の坑道に下りると、生きて帰ってくることはできないかもと心配している」と話しています。
この恐怖感は異常です。何となく日本の昭和初期の話のように思えます。

中国では、企業での安全作業問題がなぜこれほど深刻化してきたのか?
また、政府はこれにどのように対応していくのでしょうか?
ニュースによると、
「頻繁に発生している炭鉱や交通事故の原因について、
温家宝首相は、「安全措置が完全に実施されていない。企業では、安全作業での責任に対する認識が低く、安全設備も旧い。また石炭の需要が旺盛だが生産と輸送が限界に達している。
企業では、管理が不届きで、一部では法律や規則を違反してまで生産を行っている。このほか、地方では一部の幹部と職員による失職行為がひどく、汚職に走っている」と指摘しています。」
と報じています。
安全管理はとても重要ですが、「事故が起きて」初めてその重要性が実感できるものでもあります。
中国の場合は「事故が起きて」もなお、目をそらす確信的な違反が横行しているという事でしょうか。
温家宝首相は、
安全作業生産問題では過失、汚職や腐敗問題を厳しく取締まる」と強調している様です。

博覧会もオリンピックももうすぐです。
せっかく迎えた海外からのお客様から莫大な損害賠償を請求される事無いように「安全管理」をお願いします。同様にシンドラー社日本市場も今回は正念場となることは間違いなしです。

 

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