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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

サンゴ礁の死滅と保護

2006.01.07

一度死滅したサンゴ礁の回復は絶望的!!

サンゴ礁は全海洋面積のたった0.1~0.2%程度しかないそうです。そしてそこを棲み家にする魚は、最近の調査で全魚類種の4分の1程度が生息していると推定されている様です。近年の急激なサンゴ礁の減少は、生物の多様性にとってとても危険な状況と言えるかも知れません。つい先日のニュースで「野生魚の漁獲量が限界」に達し、代わって「養殖の増加で野生魚の減少分を相殺」したそうです。
なんか不自然さを感じるニュースです。とても良い事と思えません。
世界の漁獲量は、数十年間にわたって増加したのち「2000年に9,600万トンでピークに達して、その後2003年には9,000万トンに減少した」そうです。統計によると1人当たりの漁獲量は、1980年代後半の「平均17kg」から2003年には「14kg」へと減少したとの事。これは1965年以来で最低だそうです。この原因の一つに「サンゴ礁の減少」が要因としてあると思います。
そんな中で、
沖縄県・慶良間諸島の海」が日本のサンゴ礁で初の「ラムサール条約登録地」になりました。このラムサール条約は「特に水鳥の生息地として国際的に大切な湿地に関する条約」のことで、イランの首都テヘランの北、カスピ海の近くの「ラムサール」で初めて国際会議を開かれた事により「ラムサール条約」と命名されました。登録地の殆どが「水鳥の生息地としての湿地」でしたが、今回は「サンコ゛礁」です。勿論日本では始めてです。世界的に死滅のスピードが早まっているサンゴ礁に保護の手を差し伸べる事は「遅き」にはありますが、喜ばしい事です。

地球環境問題の先駆者「石弘之」さんがその著書でマレーシアのサバ州沖の島々のサンゴ礁が世界で一番美しく、最も好きな海と語っていますが、最近この地を訪れて「どこまでも続く白いガレキの山と枯れ枝のサンゴ」を見て絶望的になったそうです。
サンゴ礁は古いもので250万年もかかってサンゴが作り上げた地球上の構築物であり「海中の熱帯林」といわれています。海の生態系の要です。これまでに造礁サンゴは約800種類、サンゴ礁に生息する魚種は約4000種あるそうですが、実はこれ以外に数百万種の未知の生物がサンゴ礁に生息しているという見方もあるそうです。
サンゴが死滅するとサンゴ礁が崩壊し、生態系バランスが当然の如く崩れる事になります。

米国の世界資源研究所が98年に発表した報告書「危機に瀕するサンゴ礁」は世界に約26万平方㌔㍍
あるサンゴ礁の内、すでに27%が絶滅またはその寸前だそうです。

サンゴはかつて、植物だと考えられていましたが実際には刺胞動物で、イソギンチャクのような姿の「ポリプ」が硬い骨格を共有し、樹木状やテーブル状の「群体」を形づくる生物です。このポリプが無性生殖で自分の分身を増やし、群体は大きくなります。夜の海で、サンゴから小さな粒が一斉に放出される現象が「サンゴの産卵」としてよくTV特集等で紹介されます。しかし、その粒は、大半の種では「」ではなく、精子と卵が一緒に入ったカプセルだそうです。カプセルが海中で割れ、別の個体の精子と卵が受精する。生まれた幼生は変身し、新たなポリプとなります。


日本は1980年にラムサール条約に入り、釧路湿原が最初の登録湿地です。1985年に伊豆沼・内沼、1989年にクッチャロ湖、1991年にウトナイ湖の順で登録湿地となっています。
1993年、ラムサール条約を結ぶ国際会議が釧路市で開かれて、次の5カ所が追加登録されました。
霧多布湿原
厚岸湖・別寒辺牛湿原
谷津干潟
片野鴨池
びわ湖
さらに1995年佐潟、1999年漫湖が登録されています。

■参考 ラムサール条約
      (特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約:Convention on Wetlands
       of International Importance especially as Waterfowl Habitat)

 

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