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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

方位と位置

2005.07.15

大企業であれベンチャー企業であれ、羅針盤と六分儀は必要だ。
特にベンチャー企業は貧弱な羅針盤で大海原に船出しているようなものだ。ちっょとの要素で「軸」が狂いだす。暫く走って現在地を確認しようとするが、持っている六分儀もおもちゃの様に不正確である。でも取りあえずこっちの方角だろうと走り出す。心もとない方式だが、いいジャイロやGPSを買えるまでの辛抱だ。ベンチャー企業の経営もコロンブスやヴァスコ・ダ・ガマやマゼランやクックと同じようなものだ。全て手探りだ。

羅針盤と六分儀によって、自船の「方位」と「位置」が確認できます。
羅針盤は「方位」を指します。六分儀は「位置」を掴む事が出来ます。これは経営にとっても船にとっても必須条件となります。勿論その精度と熟練度は別にして。羅針盤と六分儀によって船は全く陸地が見えなくとも進む方向と位置を知る事により、大海の真っ只中にあっても安心して眠ることができ、無事に目的地に着けます。

羅針盤は「磁石の針が南北を指す」という原理を古代の人が経験で知っていたようです。
六分儀はすこし難しいです。
太陽も含めてすべての星たちは、見かけ上では北極星を中心にした回転運動をしています。夜、カメラのシャッター・スピードを開放にして、「北極星を中心にした夜空の写真」を見た事ありませんか。北極星を中心に星たちが軌道線を描いて波状の円を描きます。これは北極星が「地軸の北の延長線上」にあるためにそのように見えちゃうのです。北極星の高さは実際には高い位置にありますが、(言いかえると地平線からの高さ(角度)は)現在見ている位置(場所)の緯度とおんなじになるのです。 星空の中で、北極星さえ捜しだせれば正確な方位(東西南北)と自分のいる場所の緯度がわかるということになります。これが簡単に言うと「六分儀」という計測器の原理です。船乗りたちにとってはとてもありがたい事でした。大海原のまん中にいて自分の位置がわかるのですからね。六分儀が登場するまでは、船乗りには非効率な航海と遭難が当たり前でした。ですから常に陸地を見ながら沿岸航法をしていた当時の人には画期的な機械でした。当時の船乗りは北極星を航海の目印にします。この技術は古くはフェネキア人が利用していたといいます。「大航海時代」のオランダ、スペイン、イギリスの帆船も同じです。

日本の江戸時代に盛んに行われた近海航路を行き来する船乗りたちも、この北極星を「キタノヒトツボシ」とか「ネノホシ」と呼んで目印としていたそうです。「ネノホシ」の「ネ」は「ネ、ウシ、トラ…」の十二支で方位をあらわす言い方でいう北の呼び名です。漢字で書くと「子」。ちなみにこの十二支で方位をあらわす言い方では、方位を12に分けて北から「ネ、ウシ、トラ…」と時計回りにあてていきます。この言い方では南はウマになりますね。漢字で書くと「午」。そこで北から頭の上を通って南へつなぐ線を「子午線」。もうひとつついでに言えば、東から西は動くように見える星たちがこの子午線を通過するときを「南中(なんちゅう)」といいます。南中の時にその星の見かけの高度は、一番高くなりますから”見ごろ”ということになります。

熟練した航海士と操舵手のペアで行う天体観測は地球上のどの地点でも半径20メートル以内にピタリと自船の位置を突き止めます。
経営もスタッフたちと一緒に、この位正確に「自社の市場の中での位置づけ」を認識できると手を打てるのですが、なかなか思うようには行きません。

【羅針盤】=コンパス
船や航空機で使用し、方位を知るための計器。コンパスともいう。紀元前1世紀以前に中国で船に用いられたのが最初。吉川英治の「三国志」を読むと羅針盤が出できます。後のヨーロッパに置ける大航海時代の最も重要な帆船装備となる。

【六分儀】
任意の平面内の2点間の角度を正確に測定するもので、主として航行中の船舶で天体の高度を測定し船舶の緯度経度を決定するのに用います。特に目標物のない外洋での航海には、この六分儀による天体航法に習熟することが欠かすことのできない条件となっています。

 

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