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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

海洋ごみ

2006.06.15

水に流す

日常的に使う言葉してとても便利な言葉です。
ある出来事を忘れ去る為に使いますが、水に流された物は流され流され一体どこに行くのでしょうか?

昔々祖母が元気な頃のことを思い出します。
家では毎日三度の食事に魚を捌(さば)いていましたが、その日に出た不要な内臓物をバケツに入れて祖母のお供で波の打ちつける河口に捨てに行きます。河口付近にはたくさんの小魚がそれをエサとして食べます。今考えると祖母の海から採れたものを海に返すという素朴な信仰的な行為のひとつだと思います。今では海洋汚染として許されない行為となりました。

海は地球の表面積の7割」を占める広大な広がりをもっています。人類が地上に存在する様になってから長い時間をかけて不用物の捨てる場所として「水に流し」続けて来ました。何百年も何千年もの間です。
そして漸く「水に流す」ことが「天に向かってツバする」結果となって帰ってきた訳です。

大量の原油等の流失でトップニュースになる船舶は全世界で「海洋汚染防止」の定義で法律上規定があります。汚染を起こした船舶は厳重に調査され最終的には「罰せられる」事になります。

また、船舶以外の広義の世界的な条約として「国連海洋法条約」があります。
その中で特に、
ごみ等の投棄による汚染(陸上で発生する廃棄物を海洋に投棄することによる汚染)を定義している項目があります。事故でも故意でも確定すれば「行政措置」が発動します。

が、どこから流れてくるか判らない漂流物が実はとっても厄介なんです。
このテーマが今HOTなので話題に取り上げたいと思います。

そのひとつは、
日韓の学生達の微笑ましい活動と共通認識です。
両国の大学生が「海洋ごみ汚染」をテーマに共同作業を行うというものです。
記事の抜粋を上げると「鳥取大学と韓国の学生が手を組み、天橋立(京都府宮津市)から鳥取砂丘までの日本海沿いを自転車で走りながら清掃活動に取り組む試みを、韓国・南ソウル大学の安秉杰(アン・ビョンコル)副教授(53)が今年六月に企画している。韓国のごみが日本に大量に漂着しているのを目撃したのがきっかけで、安副教授は「両国の学生が環境意識を高めるとともに、交流も深めてほしい」と期待している。」との事です。〔海洋ごみ汚染/日韓認識共有/2006/05/10の紙面より〕

日韓関係は政府レベルでは「小泉さんの靖国参拝問題竹島問題」で必ずしも関係が熱々とは言い難いです。そのような中で「ワールドカップの勝敗」はあるものの学生たちはりっぱだなぁと思わざる得ません。

次は、国際レベルでのワークショップの開催ニュースです。
海洋ごみに関する国際ワークショップ」開催地は仁川の松島国際都市です。
発表によると、
「国連環境計画傘下の北西太平洋地域海行動計画では、先週、仁川の松島国際都市で海洋ごみに関する国際ワークショップを開催したそうです。中国、日本、ロシアなどから海洋水産部などの関係者が300人余りが出席し、海洋ごみの発生原因や処理方法、予防対策などについて意見を交わしたとのこと。

海岸の漂着ごみの構成割合は、そのほとんどがプラスチック製です。
日本全国どこのビーチを歩いても無からずあるのがプラスチック製の漂流物です。全国の海岸の漂着ごみ量は、約5万~15万㌧で、そのうちプラスチック製のものは約1万~2万㌧程度と推定している。
一般に海洋ごみは、海流がぶつかり合うところで多く集まる現象があります。


日韓の学生達には政府の立場やワールドカップの勝敗はさて置いて楽しくこのボランティア活動を通して心の通い合う国際交流と、さらに両国の文化にも踏み込んだ付き合いに発展して欲しいと思います。

 

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