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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

レオナルド・ダ・ヴィンチ

2005.10.10

レオナルド・ダ・ヴィンチの「レスター手稿」が日本で初公開された。

知人の強いお誘いで閉館前の30分を入館させて頂いた。館内は極度に照明を落とした落ち着いた雰囲気でしたが、とても小さな展示場でした。人類史上最も多彩な能力を残した天才と言われているレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519年)ですが、その「ダ・ヴィンチ」が晩年書き上げたという「研究の集大成」とした直筆ノートをはじめて見ました。「レスター手稿」です。
この「レスター手稿」ですが、実は世に12冊あって一冊を除いて全て博物館に所蔵されているそうです。博物館に所蔵されていない一冊が今回のものです。所有しているのはあの「ビル・ゲイツ」です。彼の手元に落札されるまでにその変遷は富豪の手を転々としていました。最初はローマの画家G・ゲッツィから英国の貴族レスター卿へ渡り、その後レスター卿から米国石油王アーマンド・ハマーへと渡った後に彼の手に落ちましたということです。

■開催概要
期間: 2005年9月15日(木)~11月13日(日)
会場: 六本木ヒルズ 森アーツセンターギャラリー (六本木ヒルズ森タワー52F)
会期中無休          
時間: 10:00~20:00(最終入館19:30)
料金: 一般¥1500、学生(高大生)¥1000、小人(4歳~中学生)¥500

この「レスター手稿」には彼が15世紀後半に、機械学や兵器学の基礎をつくり、また、飛行機までを考えています。自然科学の歴史は当然の如くギリシャやローマの建国時代から行われいましたが、この手稿は近年の自然科学と科学技術の萌芽を感じさせてくれます。1492年のコロンブスのアメリカ新大陸の発見の功績のある「磁石」もこの自然科学のお蔭でしょうか。

しかしこの素晴らしいレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿も実際には適応した技術は無かったといわれています。現代の僕らが「文明の利器」として活用している基礎は18世紀に入らないと生まれませんでした。特に1713年の英国のダッドレーの石炭を用いて鉄鉱石を還元する製鉄技術の開発は画期的でした。それは石炭の需要を著しく増大させ、その為に石炭の増産の過程で必然的に排水用の動力としてニューコメンの蒸気機関が発明されます。これをきっかけに1765年ジェームス・ワットが腹水器付き蒸気機関を作り上げます。この蒸気機関が産業を革命するという巨大なエンジンに変貌する訳ですが、これは中学校の歴史で習いました。

もう20年以上になりますが古い知人の事務所に遊びに行ったときでのことです。彼は何気なく僕に一組二冊の書籍をニヤニヤしながら見せました。僕は手に取り「あぁぁ、レスター手稿だ」と気がつきました。勿論、複製本です。しかし複製といっても限定された本数しか世に出ていないでしょう。恐る恐る値段を聞くと三桁と言っていましたから数百万と言う事でしょうね。僕にはその価値は全く判りませんが「ビル・ゲイツ」は本物を数十億とかで落札したのでしょう。価値の捉え方は人により全く異なるものですが、やはりそのバランスの使い方が難しいですね。

 

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