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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

初めての

2005.08.19

世界の七不思議に新しい不思議が加わる !
以前「スエズ運河とCatty Sark」というブログで世界の七不思議の話をしました。内容は、紀元前279年にエジプトのアレキサンドリア港の入ロ、 ファロス島に建てられた「ファロス灯台」がテーマでした。TV番組で毎週土曜日の9時から日立「世界ふしぎ発見!」という番組をご覧になっている方がいると思います。「世界の七不思議」を意識したこの番組は世界中の不思議を現地取材を中心に毎回楽しく放送しています。時たま見て「なるほど」と思う事があります。残念ですがTVは土日にしか見る事がありません。司会の草野さんやレギュラー解答者の黒柳さんと板東さんの会話も楽しい。この「世界の七不思議」の命名者は文献で確認出来た人という事でフェニキアの詩人で探検家の「アンティパトロス」(マケドニアの同名の軍事家とは別人)と云われています。(最初の命名者は古代ギリシャのビザンティウムの数学者フィロン)この当時の世界観は地中海を中心した沿岸部を主体としています。彼はBC266年にガレー船に乗り込んで地中海からイオニア海に入り、ギリシャのペロポネソス半島の北西部にの大地にそびえる「ゼウス大神殿」を訪れます。この当時ただ単に訪れることを目的とした移動は一般人はしなかったと思われます。その点ではアンティパトロスはとても裕福であったと思われます。この大神殿は64㍍もあり、ご神体は大理石の台座に宝石や象牙をはめ込んだ玉座があり、高さ十数㍍のゼウス神像が安置されていたと言われています。アンティパトロスはこの主神のゼウス神像に圧倒され、「人類の燦然たる文明を歴史に記録するという神から与えられた使命感」を強く感じたといいます。ここが普通の人とそうでない人の違いでしょうか? 彼のその使命感によって後の私たちがこうして世界の七不思議を体験できるのです。その意味ではアンティパトロスに感謝すべきでしょう。ファロス灯台に戻ります。

ファロス灯台に戻ります。
今は跡形もないこの大灯台ですが下層は正方形で真ん中は八角形、上部は円柱形で、高さは135㍍。一番の驚きは灯台の頂上に立つギリシャ神話で海の守護神「ポセンドン」の青銅の像と「巨大な火桶」です。この火桶は昼夜燃やし続け、後ろに備え付けられた凹面鏡に反射して、その反射光は56㌔離れた夜の海からでも確認できたいと云われています。僕が初めてファロス灯台とその高度な建築技術と洗練された美としての灯台を知ったのは20代の前半に初めて寄港したアレキサンドア港でのことです。博学の老船長は入港の緊張した最中、あたかものんびりと普段の航海をしている様な気安さで淡々とこの「世界の七不思議」のひとつである「ファロス灯台」を歴史を興味深く話すのでした。彼は前方を見渡しながらたくさんの情報から的確に短く指示を出し、確実に実施されたかの「アンサー」を確認しながら構内にゆくっりと本船をドラィヴします。
135㍍という高さやその建築構造にも驚きですが、やはり巨大な火桶と凹反射板でしょう。それも昼夜問わず火を焚いていたということです。紀元前三世紀の話として信じられない内容です。探検家アンティパトロスはその後も数年間を費やして「ロードス島のヘリオスの巨像」「ハリカルナッソスのノウソロス夫妻の霊廟」、「エフェソスのアルテミス神殿」、「70以上のピラミッド」の走破、バビロンの「空中庭園」(最もこの時期既に破壊されて後でしたが)等を訪問し、更に東方へ行きたいという思いを強くしたらしいのですが、その頃第二次ポエニ戦役のカルタゴとローマの戦いが勃発し已む無く故郷のシドンに帰ったそうです。この長旅で得た建築物を「ゼウス神像との約束」通り時系列にまとめ「世界の七不思議」と命名しました。これが世に言う最初の世界の七不思議です。長い長い間その内容は変化しても世界の七不思議は「七つ」を守って来ました。

しかし近年「八つ目」の「世界の不思議」が現れました。次回はその八つ目の話を。

 

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