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Cutty Sark

Cutty Sarkは常に夢を追い続ける希望の帆船です。I still have a dreamのこころざしを持って海図にない航路を切り開きます。

ポセイドン

2006.06.11

「海の神」ポセイドン


ギリシャ神話の地下の神々や水域の神々を[ウィキペディア(百科事典)]で調べると「オリュンポス十二神」の中に「ポセイドンとハデスとその眷属」として知る事が出来ますが、僕が昔読んだギリシャ神話(著者:呉茂一)では、ポセイドンもハデスもゼウス三兄弟として扱われています。
その方が読み物として楽しかったので良く覚えています。そして古伝ではポセイドンもハデスもゼウスより先に生まれた事になっています。でもゼウスの権威が高まるにつれ、二人ともゼウスの弟分になってしまうところなんか俗っぽくて、それも可笑しくてよく覚えています。ただ、ギリシャ文学の表現ではハデスまたはハーデースと呼ばれることが多い様ですが、本来は「プルートーン」が古伝だそうです。
因みにプルートーンの対応する天体は「冥王星」です。米化学者シーボーグによって発見されたプルトニウム (Plutonium)はプルートーンが原型です。
現代では古伝のプルートーンよりはハデスが常用語なのでしょうか?

そして、
ゼウス三兄弟で彼と世界を三分し、海とあらゆる水域を主宰する「ポセイドン」ですが、こちらは古典ギリシャ語が既に一般的になっています。
しかし今でも古典的な豪華外洋客船では「赤道祭」を行うようですが、船長扮する海の神は「ネプチューン」が一般的です。ポセンドンとネプチューン。ギリシャ古典と英語での定着やギリシャ神話とローマ神話の組み合わせもややこしいです。「ネプチューン」という呼び名はローマ神話で使われているそうで、勿論ギリシャ神話からの転用です。でもローマ神話での権威はそれほど高くないようです。

スポーツコラムニストでもあったポール・ギャリコが1969年に発表した小説が「ポセイドン・アドベンチャー」でした。
そこに登場する主役の豪華客船の名前が「ポセイドン」です。実際の船名として過去に「ポセイドン」を命名した船主はいないのでは思います。それは海を生業として生きる業界人は「海の神」にやはり敬意を称するからでしょう。「」そのものを船名にする訳にはいきません。やはりこういうことは小説の中ですね。なので「神」が怒り、小説としての面白さを増すという事になりますね。
物語はご存知の『豪華客船ポセイドン号が1400名の乗客を乗せてニューヨークからギリシャに向かう洋上で地震による高波(32メートルの大津波)に襲われ転覆爆破し、生き残った船客が超人的な勇気で脱出をこころみる』という冒険的な物語です。映画でもその後のTV放送でも数回見ました。
■ポセイドン・アドベンチャー
製作年 : 1972年
配給 : 20世紀フォックス配給
キャストは、ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン。
監督はロナルド・ニーム です。
この映画はとてもヒットしたと記憶しています。僕と年代を前後しているたくさんの方が見ているだろうと思います。


そして、巨額制作費で話題になったリメイク版新しいポセイドン・アドベンチャーは、
ポセンドン
製作年: 2006年。
日本公開は6月3日です。 配給は「ワーナー・ブラザース映画」。
キャストは、
ジョシュ・ルーカス(ステルス) /カート・ラッセル /ジャシンダ・バレット /リチャード・ドレイファスなどなど。
監督はウォルフガング・ペーターゼン(トロイを監督)です。

この映画の評判ですが、
ロサンゼルス5月14日付けロイターが報道しています。5月12日~14日(2日間)の全米映画興行収入ランキングは、トム・クルーズ主演の「ミッション・インポッシブル3」が推定2450万ドルで2週連続首位でにオープニング10日間で総興収は8460万ドルだそうです。そして、「ポセイドン」が2030万ドルで初登場2位とのこと。実は1億6000万ドルもの巨額制作費を投入した超大作なので、前評判はオープニング1位の期待が高かったそうです。滑り出しは低調ということでしょうか。

この映画で益々船名としての「ポセンドン」は小説や映画の中だけの物となるでしょう。
既に日本でも先週公開されましたね。機会あれば是非見たいと思います。
因みに米国の潜水艦発射弾道ミサイルも「ポセイドン」でしたね。

 

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