続・テスターの心得

今年最後のお仕事はブログの更新だったりします。
皆様の今年最後のお仕事は何でしょう?まだ明日も出勤でしたら大変ご苦労様です。

さて、「テスターの心得」の続きです。
(その1と2はこちらです。)

その3。
慣れないようにする。

テストは同じ項目を繰り返し実行することがよくあるので
作業に慣れるとスピードが上がります。
でも油断すると徐々に精度が下がっていきます。

学校の授業でノートをきっちりと作っている人が居ますが、
完璧なノートを作ることで満足して実は内容が頭に入っていない。
なんてことがあります。
それと一緒で、作業に慣れてしまうと、
効率よく与えられた項目をこなして終わらせることで満足してしまい
結果に出てきている大切なことを見逃してしまう人が居ます。

繰り返し同じテストをやって、
慣れてスピードが上がったとしても精度が落ちることのいように、
常に初めてやるような感覚で作業をしましょう。

その4。
嫌がらせをすることを試みる。

ユーザの行動は読めないもの。
開発者がそこにその値は使わないだろうなんて思っているところに
余裕で想定外の値を突っ込みエラーを引き起こしてくれます。

そこで普通のテストを一通り終えたら、
ちょっとイジワルになり常軌を逸した行動を取ってみることにします。

あるフィールドに数字を入力してテストするように言われたら
半角数字を試すのなんて当然のこと。
ここは全角数字を突っ込んでみたり英字を突っ込んでみたりします。
1000桁くらい突っ込んでもいいかもしれません。
ちょっとプログラマ的な考えを働かせて、
int、doubleの上限値を微妙に超える数値を入れても面白いです。
ちゃんと処理されてないと正の数を入力してるのに負の数が表示されたりします。

ファイルの読み込み、書き出しなどのテストを頼まれたら
対象のファイルの拡張子を変える、中身を壊す、
ほかのアプリで開いてファイルをロックする、
存在しないドライブ名、ファイル名を指定する、
ファイル名として許されない文字を含むファイル名を指定する、
中身の無いファイルや、サイズの極度に大きいファイルを指定する
など、異常な操作を試みます。

だって正常系の操作を普通にやるのなんて
開発した人がすでにテストしてるはずですし
ユーザが開発者の意図通りに操作してくれるなんて限りませんからね。

実際、これは私が某RDBの仕事をしていたときのことですが、ユーザ様から
「項目名を半角カタカナにしてテーブルを作ったら上手く動作しない」と
問い合わせを受けたことがあります。
開発側ではそんなところに半角カタカナ使うなんて想定していません。
半角カタカナ=化けやすい・・・システムの名前などには使わない
という考えなんて持たないとあるユーザ様の行動でした。
嫌がらせのように変な値を入れてテストせずに
正常系だけテストしていたら気付くものではありません。

バグを発見するということは、
1.動きとしておかしい箇所を発見すること(仕様バグ)
2.正常に動いていない箇所を発見すること(実装ミス)
3.異常に対応できない箇所を発見すること(エラー処理見落とし)

ということです。

テストをやる方は是非とも新しい製品に嫌がらせをして
それが市場に出る前にバグを見つけましょう。

それでは皆様良いお年を。

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