電子書籍化による、古新聞の未来

 以前、当ブログでSHARPの電子書籍端末「GALAPAGOS」の紹介記事を書きました。

GALAPAGOSのサービスの売りの一つに電子配信があります。新聞ならば、毎朝(もしくは朝・夕)に端末に書籍データが自動的にダウンロードされ、通勤時等に読める、というものです。

前回の記事を書いてから数日後に、毎日新聞社が提供している「Mainichi Times」の定期購読を始めてみました。
記事のボリュームについては多少じっくりと読んで、ほぼ30分程かかる程度の物で丁度、筆者が通勤電車に乗っている時間とほぼ、合致します。
ここら辺、サラリーマンの平均通勤時間等もリサーチし、意識した作りになっているのだろうか?という気がします。

前回の記事でも触れましたが、5.5インチタイプの端末のサイズは大き過ぎず、小さ過ぎず、重量も軽いため吊革につかまりながら読むのに非常に適しています。持ちながら片手でページ送りも出来るので、多少混雑している車内でも読むのに苦労せず、重宝しています。

 さて、そんな感じで毎朝、苦痛とも思えていた通勤の時間帯にささやかな楽しみを見出し、喜んでいた矢先・・

 3月11日の大震災が起こりました。

サービスに加入した頃は、新聞を電子データとして毎朝ダウンロードし、端末に保管しておく、という事自体にはさほど大きな意味を感じていなかったのですが。。
震災から3か月余り経ち、ふと、震災直後の日付の記事を読み返してみたりすると、震災翌日(3/12)の朝刊一面の見出しは「東北で巨大地震 死者数百人か」となっており、予想される犠牲者の数は実際に比べて非常に少なく、しかもこの時点では原発に関する記事は見当たりません。

2011年3月12日の一面

 その翌日(3/13)の一面の見出しは「福島第一原発爆発 20キロ退避に拡大」というもので、日を追う毎に被害の規模や、事の重大性が拡大している事が如実に分かります。

 例えば筆者の父親の場合、過去に衝撃を受けた大きな事件(「ケネディ暗殺」「三島由紀夫・割腹自殺」「浅間山荘事件」「ベトナム戦争終結」等々・・」)の当時の新聞記事を、スクラップ・ブックに切り貼りして残しており、見せてくれたりした物でしたが、自分の場合は、子供にこの端末の記事を見せながら、「お前が子供の頃は、こんな事があったんだよ。。」と、話して聴かせたりするようになるのだろうか?とも思えました。

日々更新されて行く断片的な情報は日夜、テレビやWeb上の情報でリアルタイムに入手出来ますが、これから先の日本の歴史、運命を左右するかもしれないような大災害に関する新聞記事を、その始まりからずっとこの小さな端末上で、しかも切り貼りではなく、紙媒体からの抜粋版的内容とは言え、記事を丸ごと。。事件や事故だけでなく政治や風俗等の情報も含め、残し続けて行っている事は、今さらなのですが、なかなか凄い事のように思えます。
(種類によって、一定の期間が来るとデータが消えてしまう定期購読サービスもあるようですが)

と、いうような訳で「書籍の電子化」が具体的に日常生活にどのような影響を与えるか、実感した例として、書かせて頂きました。

 さて次回は、このSHARPが命運をかけている(?)電子書籍フォーマットのXMDF形式を普及させるため、とうとう、企業やコンテンツ制作者向けに、制作ソフトウェア「XMDFビルダー」を7月に無償提供に踏み切る、と言う喜ばしい記事が目に入りましたので、次回は是非、自分のPCにもインストールし、触れてみたいと思います。

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