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biz-Stream

導入事例

■ 株式会社紀伊國屋書店

書籍購入・販売に関する帳票作成システムとして活用

紀伊國屋書店では、図書館向けのASPサービス「PLATON」の中で、帳票作成システム「biz-Stream」を活用している。その導入実績をふまえて、最近ダウンサイジングした基幹システムにも導入したという。書籍購入・販売に関する帳票作成システムとして使用されている「bizーStream」の活用例を紹介する。

導入背景
  • 図書館システムが多言語対応になってきたため、さまざまなフォントを表示できるシステムが求められていた。
  • 短期間で基幹システムの再構築に対応するため、開発効率の高い帳票作成システムが必要だった。
導入効果
  • Unicode対応により、多言語の書籍名表示に成功し、かつレスポンススピードを確保できた。
  • 印刷、PDF表示・保存に対応する基幹システムの構築が可能になった。
図書館の購入管理を支援する「PLATON」の帳票作成ツール
写真:加藤氏

ライブラリーサービス営業本部
加藤氏

「biz-Stream」が組み込まれている紀伊國屋書店のライブラリーサービス「PLATON」とは、図書館の書籍購入をオンライン化する完全Web対応のASPサービスだ。ユーザーから利用できる選書データベースは、「PLATON」固有の和書180万件、洋書280万件にも上る。また、法人向けのインターネット書店サービスBook Web Proと連携機能を持たせることで、Book Web Proの英・米・独・仏・和書データベースを利用することも可能になる。さらに、発注権限を制御して図書館の発注全体を一元管理したり、経理システムなどのローカルシステムとスムーズに連携したりする機能もあり、図書館の購入にともなう各種業務を最適化する高機能のサービスシステムだ。

この「PLATON」の中で、「biz-Stream」はどのように使われているのだろうか。ライブラリーサービス営業本部の加藤氏は次のように話した。

「図書館では、1年を通して随時書籍の購入があり、規模によっては年間何万冊も購入されることもあります。また、書籍の注文票と納品書のみならず、納品後の支払いなどさまざまな処理のために指示帳票のようなものも使っています。印刷管理しなくてはならない帳票の種類が多くあるため、『biz- Stream』のような帳票作成ツールを備えることで、さまざまな帳票の出力に対応できるようにしています」(加藤氏)

海外の書籍名を表記するためのUnicode対応、スピードも確保
「PLATON」から出力される 納品/受入/検収一覧表

「PLATON」から出力される
納品⁄受入⁄検収一覧表
※図をクリックすると拡大図がご覧になれます。

最新の「PLATON」はVer.3であり、2005年9月にリリースされた。「PLATON」はバージョンを新しくするごとに、印刷機能に関して大きな変化を遂げている。最新のVer.3について、前バージョンとの違いを加藤氏は次のように説明する。

「初代の『PLATON』では、画面をそのまま印刷する仕様であり、それではさまざまな帳票印刷に満足に対応することができないため、前バージョンのVer.2からPDF作成帳票ツールを組み込みました。そのときは別の会社のものを使いましたが、Ver.3からは『biz-Stream』を採用しました」(加藤氏)

新しく「biz-Stream」を採用した理由について、加藤氏は次のように語る。

「『PLATON』を導入している大学図書館では、学術関係の書籍の注文がメインです。注文される書物のタイトルには、日本語や英語だけでなく、ドイツ語のウムラウトやフランス語のアクサンなどヨーロッパ言語の特殊記号や、中国語や韓国語もあり、それらを一枚の帳票に並べて表示しないといけないので、要件を満たせるものがなかなかありませんでした。前バージョンでは、ヨーロッパ言語の特殊な文字はアルファベット表記で代替表記したり、あるいは中国語などの書籍の場合は日本語で書籍名を説明したりといった対応をしていました。ここ数年で、各図書館のシステム自体が、多言語対応になったこともあり、外国語の表記、印刷にスムーズに対応できる帳票作成ツールを組み込むことが『PLATON』の重要課題になっていました。そこで、Unicodeに対応していて、幅広いフォントを表現できる『biz-Stream』を採用することになりました 」(加藤氏)

世界中のフォントを表記する必要がある業務は少なく、業務用の帳票作成ソフトでUnicodeに対応しているものは、「biz-Stream」以外ではほとんどない。しかし、「biz-Stream」を選択したのは、単にUnicodeに対応しているという理由だけではないと加藤氏はいう。

「『PLATON』は、ASPサービスなので、レスポンスのスピードが確保されていなければなりません。図書館が1日に何百冊単位の書籍を購入して、その受け入れリストを帳票出力する際には、そのスピードが重要になってきます。多言語の文書を出力する際、全面的にフォントを埋め込む方式を採用すると、PDFファイルのサイズが大きくなり、表示スピードが遅くなります。『biz-Stream』は、多言語のフォントが必要な場合のみ、必要な文字を読み出して埋め込む形で出力するため、ファイルサイズをコンパクトに保つことができ、PDF表示や印刷のスピードを確保できるのです」(加藤氏)

また、帳票デザイン設定のしやすさも大きく改善された点だという。海外の学術書などでは、書籍名が非常に長いことがよくあり、書籍名の項目を表示する際の横幅の設定が課題になるそうだ。

「前バージョンでは、長い書籍名に対応するため、書籍名の項目に入る文字数を何桁単位で設定して、それに合わせて横幅のサイズを決めていました。『biz-Stream』には、表の列幅に合わせて入力された文字のフォントサイズを自動設定する機能があり、設計面では非常に楽になりました」(加藤氏)

PLATON biz-Stream使用イメージ

PLATON biz-Stream使用イメージ

基幹システムのダウンサイジング時にbiz-Streamを採用
社内業務で使用される伝票書類

社内業務で使用される伝票書類
※図をクリックすると拡大図がご覧になれます。

「PLATON」での「biz-Stream」導入実績をふまえて、紀伊國屋書店では、基幹システムの大幅な再構築の際、帳票作成システムとして、「biz-Stream」を採用することにしたという。開発を担当した情報システム部の田中氏は次のように語る。

「紀伊國屋書店では、基幹システムに大型のメインフレームを用いたシステムを運用していました。最近、物流の業態を変えたことがあり、外部のシステムと連携して業務を進めることができるようにシステム改変をする必要が発生したため、サーバとクライアントPCによって基幹システムを再構築することになりました。その際に、帳票に関する機能として重要視したのは、印刷ができること、PDF生成をして表示を確認できること、そのPDFファイルを保存できることの 3点です。これらを満たす帳票作成システムとして、当初はフリーのものを使って設計しようとしましたが、開発期間の問題があり、『PLATON』で実績のある『biz-Stream』を使うことにしました」(田中氏)

限られた開発期間の中で設計するためには、開発効率が重要になる。その点、「biz-Stream」は満足のいくものだったと田中氏はいう。

写真:田中氏

情報システム部
田中氏

「開発者の視点から実際に使ってみて、『biz-Stream』は非常に開発しやすい帳票作成システムだと実感しています。今回の基幹システムのダウンサイジングは、短期間で行わなければならないという状況に置かれていたので、『biz-Stream』のわかりやすさは、非常に助かりました。特に帳票レイアウトツールの『レイアウト・デザイナ』では、リストやテキストといった項目が束として提供されており、それらを貼り付ける形で簡単に帳票のフォーム作成が可能になります。また、既存のデータベースからデータを取ってきて表示させる手段が簡単でした」(田中氏)

既存システムでは直接、帳票出力することにより出力結果を確認しなければならなかったところを新しいシステムでは帳票出力の直前に出来上がった帳票 (PDFファイル)を確認することでミスプリントや不必要なプリントアウトを大幅に減少させる事ができ、そのことにより無駄な時間を割くことなく作業効率を向上させる事が可能になったといった具体的な効果が出ていると 、田中氏は語った。

今後の展開

最後に、『biz-Stream』の今後の展開について、加藤氏、田中氏のご両名に話を聞いた。

「『PLATON』においては、現状のものでかなり満足しています。今後、次のバージョンアップの際には、基本的な帳票デザインを元に、各図書館で表示をカスタマイズできるようなシステムにすることも考えています。また、クライアントサイドでJavaScriptやフラッシュなどを動かしてリッチクライアントよりの機能を提供するといったことも視野に入れています」(加藤氏)

「基幹業務での印刷に関して、社内のユーザーからさまざまな要望が届いています。それらに対処しながら、より使いやすい環境を提供していきたいと考えています」(田中氏)

紀伊國屋書店
本社所在地:
東京都渋谷区/
創業:
昭和2年1月22日/
代表者:
松原 治/
資本金:
3600万円/
事業内容:
和洋書籍・雑誌、事務機器、文房具、情報文献、視聴覚教材、教育設備の販売、出版、映像商品、書誌データベース制作、ホール・画廊の経営など
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