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導入事例
■ 全日本空輸株式会社
迅速なオンデマンドPDF出力でWeb販売に紙の安心を提供
全日本空輸(ANA)は、biz-StreamによるPDFソリューションを構築し、様々な用途に役立てています。なかでも同社の航空券販売サイトでは、時刻表のサービスからコンビニ払込票まで、オンデマンドPDF生成で幅広いサービスを提供しています。

「ANA SKY WEB」および「ANA@desk」におけるbiz-Streamの動作概念図
- 導入背景
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- 現金払いや紙の「安心感」を、迅速なオンライン販売にも生かしたかった
- htmlでは印刷やセキュリティが課題であった
- 導入効果
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- 各種の決済手段を用い、迅速かつ安心感のある航空券販売が可能になった
- PDFを活用して多彩なサービスが実現できた
応対履歴分析biz-Streamの最初のバージョンから良さを認めて採用

金子肇氏
IT推進室 IT企画グループ
全日本空輸(以下ANA)が、ブレインセラーズ・ドットコムのオンデマンドPDF生成システム「biz-Stream」を最初に採用したのは「ANA SKY WEB」サイトでの時刻表カスタムダウンロードサービスでした。
サイトでのPDF時刻表公開は当初、全路線分を掲載したデータを用意していましたが、それでは不便だという意見がありました。ユーザーは、自分が利用する一部の路線についての情報を知りたいだけであり、そのために大容量のデータをダウンロードするのは時間の無駄でもあります。そこで、ユーザーが選んだ路線ごとにリアルタイムでPDFを生成する仕組みとして、biz-Streamを採用しました。
ANA IT推進室 IT企画グループの金子肇氏は「当時は、まだbiz-Streamが開発されて間もないころでしたが、PDF作成に特化していて使いやすいので採用に踏み切りました。航空機の時刻表は頻繁に更新されますが、そのたびに個別のファイルを用意する必要もなく、また時刻表の余白に運賃表や広告を入れるのも簡単にできるので重宝しています」と語ります。
ウェブの使いやすさに安心感を加えるためのPDF

biz-Steramで出力した「時刻表」の例
ANA SKY WEBでは、1997年から航空券のオンライン販売を開始しています。その料金支払いは当初、クレジットカード決済のみでした。が、多様な支払い方法を求める顧客ニーズがあったことから、同社は銀行振り込みなど各種の決済機能を追加して応えてきました。
「日本では、クレジットカード以外の決済手段に対するニーズがかなり強いと考えています。実際に空港においても、高額なチケットを現金払いするケースが見受けられます」と金子氏は言う。そこで、現金払いの安心感をもたらす決済手段として、ANAではコンビニでの支払いを採用しています。
コンビニ決済のためには、POSで読み込めるバーコードつき払込票が必要であり、初期にはANA側で印刷した払込票を顧客に郵送して対応してきました。しかし、この方法では郵送や払込確認に時間がかかるため、搭乗日が予約から9日後以降でないと利用できません。また、送付先住所を確認する都合から、同社のマイレージカード「ANA MILAGE CLUB」(AMC)会員しか使うことができませんでした。
そこでANAでは、顧客自身が手近なプリンタで払込票を印刷できるよう、biz-Streamを用いた払込票のオンデマンド配信システムを2002年6月からスタートさせました。html形式のままでは印刷時にレイアウトが崩れたり、セキュリティ面の不安がありましたが、PDFであればバーコード印刷も含め問題はありません。これにより瞬時に払込票を届けられ、支払いは搭乗日の3日前まで可能になりました。もちろん、住所確認は不要なのでAMC非会員でも利用可能となりました。
「払込票に記される内容は、どのコンビニでも基本的に同じです。biz-StreamはXML形式のレイアウト情報を入れ替えるだけで、同じデータから異なるレイアウトを作ることができます。セブンイレブンだけは専用の払込票レイアウトとなっていますが、作るのは難しくありませんでした」(金子氏)
オンデマンドPDF作成を多彩なサービスに生かす

biz-Steramで出力した「時刻表」の例
「ウェブは、多くの顧客と直に接する販売チャネルです。今までになくダイレクトに顧客の声が届いてきます」と金子氏は言います。
そのダイレクトなチャネルから、多様なニーズが届いている。ANAでは新サービスを投入するだけでなく、サイトの画面構成を見直すなどして、使いやすさを工夫していると言います。
「2004年2月、ちょうどセブンイレブンでのコンビニ払込票利用が可能になったと同時に、ANA SKY WEB全体をリニューアルしています。以前は予約操作方法などが分かりにくいと言われていましたが、大幅に画面構成などを見直しました。航空会社は公共性の高い企業ですから、どなたでも利用できる販売チャネルとして、より使いやすいサイトとなるようにこれからも心がけていきます」
なお、ANAでは、他にも様々なサービスでbiz-Streamを活用しています。国際線のチケットレス「eチケットサービス」では、チケットイメージのPDFをメールで送付しています。このPDFを印刷したものが航空券の代わりとなり、入国審査などにも用いられています。
また、ANA SKY WEB以外でも、法人向けオンライン航空券販売サービス「ANA@desk」で、発券の履歴をPDFとして出力しています。これら顧客向けのサービスでは、PDF生成はすべて1組のbiz-Streamサーバーで処理されており、金子氏は「レスポンスも良く、ピュアJavaなので他のアプリケーションとの連動も安心できます」と、そのパフォーマンスや使い勝手についても高い評価を下しています。さらに、ANA社内で用いるシステムでも、別系統のbiz- Streamサーバーを設置して活用していると言います。
金子氏は、Web環境におけるPDFの重要性について、次のように語っている。「1990年代には、いずれペーパーレスになると考えていました。しかしANA SKY WEBで航空券販売を開始してから、サイトのスクリーンショットや予約確認メールを印刷して持ち歩いている利用者が多いことに気付きました。現金払いと同じく、紙の形で持ち歩くことが安心感につながるのではないでしょうか。ネット上の取引だけに、逆に紙で形を残すことの重要性が高まっているのかもしれません」
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- 本社:
- 東京都港区/
- 設立:
- 1952年12月27日/
- 資本金:
- 91,576,291,993円(2005年4月1日現在)/
- 代表取締役社長:
- 山元峯生/
- 従業員数:
- 12,155人(2005年4月1日現在)/
- 事業内容:
- 定期・不定期航空運送事業を中心に、航空機関連の付帯事業などを手掛ける。