3.3 PDFBatchPrintStreamクラス
ここでは、印刷データの生成を行うPDFBatchPrintStreamクラスに関して説明します。
PDFBatchPrintStreamクラス
PDFBatchPrintStreamは、バッチ印刷で使用する印刷データを生成するためのストリーム・クラスです。
PDFBatchPrintStreamは、biz-StreamライブラリのPDF生成エンジンの出力先として指定します。
印刷データを生成する際には、印刷の制御を行うために以下のものを設定できます。
名称 | 説明 | 既定値 |
---|---|---|
プリンタ名 | 出力先のプリンタ名を指定します | デフォルトプリンタ |
印刷部数 | 印刷部数を指定します | 1部 |
出力トレイ | 出力する際に使用するトレイを指定します | 自動選択 |
印刷ジョブ名 | 印刷のジョブ名称を任意の文字列で指定します | なし |
開始ページ番号 | 印刷するファイルの開始ページ番号を指定します | 1 ※1 |
終了ページ番号 | 印刷するファイルの終了ページ番号を指定します | -1 ※2 |
パスワード指定(平文) | ユーザパスワード(平文)をセットします。 | 空文字 |
パスワード指定(エンコード済み) | ユーザパスワード(base64エンコード済み)をセットします。 | 空文字 |
ページサイズに合わせて印刷 | ページサイズに合わせて印刷フラグをセットします。 | 合わせる(true) |
ポート番号 | バッチ印刷サーバの要求受付ポート番号を指定します。 | 3000 |
- ※1PDFファイルのページ数の範囲外を指定した場合、1を指定したのと同じ挙動になります。
- ※2既定値の「-1」を指定すると、最終ページまで印刷できます。
また、PDFBatchPrintStreamは、バッチ印刷の印刷指示に対する受付結果を取得できます。
以下がその内容です。
名称 | 説明 |
---|---|
受付結果 | 印刷指示の受付結果を文字列で返します
SUCCESS: 印刷指示に成功 FAIL: 印刷指示に失敗 |
エラーコード | 受付結果のステータスコードを3桁の数字文字列で返します (参照) |
エラー原因 | 受付結果が「FAIL」のときのみ、エラーとなった原因の種別を文字列で返します
DATA : 印刷データのエラー LIBRARY : Acrobat ライブラリ関連のエラー FILE : ファイル保存関連のエラー PRINT : 印刷時のエラー OTHER : その他のエラー |
エラー内容 | 受付結果が「FAIL」のときのみ、エラーの詳細を文字列で返します。 |
印刷ジョブID | 印刷サーバで自動作成され、印刷状態を取得する際のIDとして使用します。IDは、印刷要求で指定されたジョブIDと要求受信時間を基にしたユニークな文字列となります |
- エラー原因とエラー内容は、受付結果がFAILの場合のみ返されます。
-
コンストラクタ
PDFBatchPrintStreamが持つコンストラクタは次の一つのみです。引数に、印刷サーバのURLを指定します。ポート番号を指定することもできます。
PDFBatchPrintStream(String URL)引数名 タイプ 説明 URL String 印刷サーバのURL、または、印刷サーバのURL:ポート番号
例)http://server/、または、http://server:3000/ -
setPrinterNameメソッド
出力先のプリンタ名(「コントロールパネル」の「デバイスとプリンター」で表示されるプリンタ名)を指定します。
void setPrinterName(String printerName)引数名 タイプ 説明 printerName String 出力先のプリンタ名
例) Canon LBP3800 LIPS -
setSelectedTrayメソッド
印刷に使用するトレイを指定します。指定する値はあらかじめPDFBatchPrintStreamクラスに宣言されている下記の表の定数名を使用してください。
void setSelectedTray(String selectedTray)引数名 タイプ 説明 selectedTray String 出力トレイ※(下記の表を参照) 出力トレイ指定用の定数名
定数名 説明 PDFBatchStream.TRAY_UPPER 上段のトレイ PDFBatchStream.TRAY_MIDDLE 中段のトレイ PDFBatchStream.TRAY_LOWER 下段のトレイ PDFBatchStream.TRAY_MANUAL 手差しトレイ PDFBatchStream.TRAY_AUTO 最適のトレイを自動選択 - ※ 出力トレイの指定は、プリンタによって異なりますので、あらかじめプリンタの動作をご確認ください。
-
setNumberOfCopyメソッド
印刷する部数を正の整数で指定します。
void setNumberOfCopy(int numberOfCopy)引数名 タイプ 説明 numberOfCopy int 印刷部数(正の整数) -
setJobNameメソッド
印刷のジョブ名称を任意の文字列で指定します。
void setJobName(String jobName)引数名 タイプ 説明 jobName String 印刷のジョブ名
例) 給与明細 -
setFromPageメソッド
印刷するファイルの開始ページ番号を指定します。
void setFromPage(int fromPage)引数名 タイプ 説明 fromPage int 印刷ファイルの開始ページ番号 -
setToPageメソッド
印刷するファイルの終了ページ番号を指定します。
void setToPage(int toPage)引数名 タイプ 説明 toPage int 印刷ファイルの終了ページ番号 -
setPasswordメソッド
ユーザパスワード(平文)をセットします。
void setPassword(String value)引数名 タイプ 説明 value String 平文パスワード -
setPasswordWithEncodedメソッド
ユーザパスワード(base64エンコード済み)をセットします。
void setPasswordWithEncoded(String value)引数名 タイプ 説明 value String base64エンコード済みパスワード -
setDoFitメソッド
ページサイズに合わせて印刷フラグをセットします。
void setDoFit(boolean value)引数名 タイプ 説明 value boolean true : ページサイズに合わせて印刷します
false : ページサイズには合わせません -
setBatchPrintPortメソッド
デフォルトの3000以外をポート番号として指定します。
void setBatchPrintPort(String value)引数名 タイプ 説明 value String 1024~65535までの整数値のみが指定できます。それ以外を指定した場合はデフォルトポートのままです。 -
getResultメソッド
印刷指示の受付結果を返します。
String getResult()戻り値名 タイプ 説明 getResult String 印刷指示の受付結果
SUCCESS: 印刷指示に成功
FAIL: 印刷指示に失敗
-
getErrorCodeメソッド
印刷指示後、受付結果のステータスコードを返します。
String getErrorCode()戻り値名 タイプ 説明 errorCode String 受付結果のエラーコード (3桁) (参照) -
getErrorCauseメソッド
受付結果が「FAIL」のときのみ、エラーとなった原因の種別を返します。
String getErrorCause()戻り値名 タイプ 説明 getErrorCause String エラー原因の種別 -
getErrorDetailsメソッド
受付結果が「FAIL」のときのみ、エラーの詳細を返します。
String getErrorDetails()戻り値名 タイプ 説明 getErrorDetails String エラーの詳細 -
getJobIdメソッド
印刷指示後、ジョブIDを返します。
String getJobId()戻り値名 タイプ 説明 getJobId String ジョブID (ユニークな文字列)