在庫情報や価格情報などの問い合わせに対し、迅速な情報提供によってサービスを向上させ、同時に大塚商会自身の工数を削減するため、2年ほど前からSIパートナー向けの営業支援サイト「BPプラチナ」を設けています。
「BPプラチナ」では、大塚商会が取り扱う数多くの商品を網羅したカタログに加え、それらの在庫や価格、納期などの情報を表示させ、見積書の作成も行えるようになっています。

BPプラチナがスタートしたことで、必要な情報がすぐに手に入り、パートナーから顧客への提案も迅速に行えるようになりました。

その後、見積書などの帳票類に関わる部分には大きな変更が加えられることになりました。

例えば、パートナーが顧客に提出する見積書「代行見積書」を作成できるようにしました。また、代行見積書をはじめ、パートナー向け見積書、注文書などについてはPDF形式で出力することにしました。
レイアウトを崩さないPDF形式で提供することにより、パートナーの利便性が大きく向上します。

PDFデータをオンデマンドで生成するためのエンジンに、大塚商会はブレインセラーズ・ドットコムの「biz-Stream」を採用しました。
選択の理由を「パフォーマンスの良さや低コストだというだけでなく、競合製品より開発工数を少なくできそうだったこと、そして支援体制がしっかりしていたことなどがあります」と大塚商会 ビジネスパートナー事業部 企画販促課 主任の坂本慎治氏は語ります。

大塚商会では、PDF生成部分ではブレインセラーズの協力を受けつつ、2004年2月1日にリニューアルオープンしました。biz-Streamは、DBサーバーからのリクエストを受けてPDFを生成し、Webサーバーに渡す形で動作しています。

PDF生成機能は、エンドユーザーにも評判が良いと言います。
「リニューアル以降、アクセス数は急増しました。6月には1日のアクセスがリニューアル前の3倍にまでなっています。目玉となる機能の一つであるオンデマンドPDF生成機能が功を奏したのだと思います」（坂本氏）

さらに今後は、PDF形式でのデータ提供を納品書やオンデマンド商品カタログなどにも拡大していく方針だと坂本氏は言います。
「納品書に関しては、オンデマンドPDF出力により、パートナーに対するサービスの向上が期待できます」

納品書をより早く送ってほしいと顧客から要求される場合もあります。その要求すべてに対応するのに、パートナーが任意で自動的にPDFで出力できるならその懸念もありません。サービス向上と同時に社内工数を削減する、というBPプラチナのコンセプトに合致した考えです。
「BPプラチナは、当社とパートナー、顧客とのインタフェースとして非常に重要な存在です。人手を介さないので迅速なサービスを提供でき、また効率も向上します」（坂本氏）

また、PDF形式のデータには改ざん防止など各種のセキュリティ機能を追加することが可能です。BPプラチナで扱う各種帳票は取引に関わる内容だけに、将来的には高いセキュリティを持たせることが求められてくることでしょう。そのような要求にも応じられるようになりました。