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biz-Stream

導入事例

■ 株式会社三菱東京UFJ銀行

BizSTATIONシステムの概要図

※図をクリックすると拡大図がご覧になれます。

biz-Streamによってセキュアなインターネットバンキングを提供

2002年10月に三菱東京UFJ銀行がサービスを開始した法人向けインターネットバンキング「BizSTATION:三菱東京UFJ銀行 (https://bizstation.bk.mufg.jp/)」が好調に業績を伸ばしています。

同行は当初、5年間で5万社の利用を見込んでいましたが、サービス開始から半年で2万4000社の登録者数を数え、予想の5倍近い伸びを示しています。 BizSTATIONでは法人向けに特有の高いパフォーマンスとセキュリティを確保するため最終的な印刷出力にPDFを採用、WebSphere Application Server上でリクエストに応じてダイナミックにPDFを生成するブレインセラーズ・ドットコムの「biz-Stream」を選択しました。

導入背景
  • 発行した帳票としての体裁を整える
  • セキュリティ、高パフォーマンス(デザイン、精度)を考慮
導入効果
  • アクセスが集中しても高パフォーマンス
  • ユーザーごとのアクセス権限を設定するなど高いセキュリティ
出力とセキュリティに秀でたPDF
写真:打込愛一郎氏

打込愛一郎氏
EC推進部門IT事業部長

BizSTATIONは高度な操作性とセキュリティを両立した本格的な法人向けインターネットバンキングとしてスタートしました。
BizSTATIONが順調に業績を伸ばしている理由について、同行IT事業部長の打込愛一郎氏はPCを取り巻く環境が急速に整備されたことによると分析しています。
1999年に同行が個人向けのインターネットバンキングを始めてから、登録ユーザー数は年間50万人増のペースで推移しています。
同氏は「個人向けインターネットバンキングの中核ユーザーは30~40代のサラリーマンです。これらのお客様は、一方で企業内では実務の担い手であり、自分の仕事のポータルであるPCに新たにバンキングという業務が入り込んできても、それほど抵抗感を感じません」と語る。つまりここ数年の急激なリテラシーの向上がBizSTATIONにとって追い風になったということです。1999年に同行が個人向けのインターネットバンキングを始めてから、登録ユーザー数は年間50万人増のペースで推移しています。
同氏は「個人向けインターネットバンキングの中核ユーザーは30~40代のサラリーマンです。これらのお客様は、一方で企業内では実務の担い手であり、自分の仕事のポータルであるPCに新たにバンキングという業務が入り込んできても、それほど抵抗感を感じません」と語る。つまりここ数年の急激なリテラシーの向上がBizSTATIONにとって追い風になったということです。

とはいえ、個人向けサービスと法人向けサービスは、セキュリティにおいてまったく異なる性質を持っています。例えば、個人向けサービスにおけるセキュリティといえば外部クラッカーに対する個人情報の漏洩防止、IDやパスワードの保護といったところが主たるテーマとなります。しかし、法人向けでは外部からの攻撃だけでなく、顧客企業内にクラッカーや無権限の「成りすまし」ユーザーが存在する可能性があります。
さらに決定的に違うのは、法人向けインターネットバンキングではすべての入出金記録を保存する必要があることでした。
「業務効率の向上のためにこの記録を電子データで取り込もうという企業は増えているものの」とIT事業部ITソリューション室次長の堀内友二氏は語ります。「現時点では紙の帳票に出力して保存するニーズもきわめて大きく、当面なくなるとは思えません。とすれば、三菱東京UFJ銀行が発行した帳票としての体裁が整っていなければなりませんし、誤ってデータが書き換えられてしまうことがなく、かつデザイン性や精度を考慮すると、帳票印刷にはPDFファイルが最適であるとの判断になりました」

最大の課題となったパフォーマンス
写真:堀内友二氏

堀内友二氏
IT事業部ITソリューション室次長

しかし、PDFファイルを出力するシステムならば何でもよいというわけではありませんでした。最も大きなテーマはパフォーマンスでした。
個人向けのインターネットバンキングとは異なり、法人向けサービスでは多くのユーザーがほぼ毎日アクセスし、特に月末、あるいはいわゆる五・十日と呼ばれる締め日にアクセスが集中することが予想されました。しかも法人の場合、1日の入出金取引が100件を超えることも珍しくなく、その全記録を照会すると数千件にも及ぶという膨大な量です。
これだけのピーク時においても「ユーザーにストレスを感じさせない」(堀内氏)パフォーマンスを実現できたのは、biz-Streamならではです。

biz-StreamはJavaベースのライブラリから成るソフトウェアであるため、WebSphereとの相性が良いことに加えて、導入前のシステム構築期間に行った徹底的なチューニングによって、BizSTATIONが求める高速なPDF出力を実現できました。
そもそもbiz-Streamには、三菱東京UFJの前にも、大規模で不特定多数のユーザーを対象としたB2C、あるいはB2Bのシステムを実現している実績がありました。例えば、全日本空輸の時刻表カスタムダウンロードサービス。また、法人向け通信料金一括請求サービスを行っているインボイスがサービスしている通信料金明細書のインターネットを通じて配信するシステムなどです。
三菱東京UFJ銀行のケースでは、大量の帳票を出力する必要があるということのほかに、印刷する帳票の形式(フォーム)も多岐にわたります。これら帳票印刷用のPDFファイルを最新の状態であらかじめ用意しておくとすると、たとえファイル生成作業を深夜にバッチ処理で行うとしても膨大な時間がかかってしまいます。さらにそれらをデータとして保存するとなれば、その容量も巨大なものになり現実的ではありませんでした。 biz-Streamは帳票出力のテンプレートとそこに流し込むデータを別に持つことができます。ユーザーから印刷のリクエストが発生した時点でbiz- Streamが起動し、ダイナミックかつリアルタイムにデータをテンプレートに流し込んでPDFファイルを生成します。したがって帳票を空の状態で持てるので、そのフォームがどんなに多岐にわたっていても少ない容量で保存しておくことが可能となっています。
ユーザーにストレスを感じさせないパフォーマンスを実現できた裏には、このようなbiz-Streamのアドバンテージが存在していたのです。

PDFの活用でさらなる付加価値を目指す

さて、それでは具体的にBizSTATIONの利用法を見てみましょう。まず、ユーザーは通常のブラウザからBizSTATIONのURLにアクセスし、ユーザー認証画面に進みます。この認証システムでは同行として初めて公開鍵と秘密鍵による電子認証方式を採用し、成りすましユーザーなどを防いでいます。
1社あたりのユーザー数は100人までで、アクセス権限は個人ごとに設定できます。
ログインしたユーザーはメニューの「残高照会」「明細照会」「振込・振替」「ユーザー登録」「セキュアメッセージ(後述)」を選択します。この時点で照会や振込を選択するとアプリケーションサーバーに移動し、WebSphere上でJavaアプリケーションが勘定系システムにデータを取得しにいきます。取得したデータを印刷する際にbiz-Streamがアプリケーションサーバー上のPDFテンプレートに流し込み、PDFファイルを生成するという流れです。
biz-Streamが生成したPDFファイルは印刷、修正、抽出の可否など、パスワードによってユーザーごとのアクセス権限を設定でき、VeriSignやEntrustといった証明や暗号化もサポートするなど高いセキュリティに対応したものです。

こうした仕組みが整うと、次に求められるのがBizSTATIONならではの付加価値ということになりますが、稼働開始時点からその1つとして「セキュアメッセージ」機能を備えていました。これは主に三菱東京UFJ銀行から個々のユーザー企業宛にメッセージを配布するもの。従来の通信欄に近いものでしょうか。128ビットSSLによる暗号化を施し、セキュリティには万全を期しています。今後の展開として打込氏は「例えば、三菱東京UFJからの融資案件や、融資を求める企業と投資先を探している企業の仲介の場にしたい」と夢を語っています。

また、インターネット上での利用とは異なるが、PDFファイルそのものの持つ可能性として店舗への展開も考慮しているそうです。「煩雑な各種手続き帳票を、必要に応じてその場で発行すれば迅速で確実なサービスが実現できる」と同氏は語る。堀内氏も「紙の伝票がなくならないかぎり、PDFは最も大きな可能性を秘めている」と語ってくれました。 BizSTATIONをはじめとしてbiz-Streamを使ったサービス範囲はますます拡がっていきそうな気配です。

三菱東京UFJ
本社:
東京都千代田区丸の内二丁目7番1号/
資本金:
8,719億円/
従業員数:
17,587名
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